通常Processing-Arduinoの間を通信させるときにはシリアル通信を使い、Processing側のプログラムとArduino側のプログラムをそれぞれ別々に書いていましたが、「Firmataライブラリ」を使うことで、Processing側から直接Arduinoをプログラムし制御することが可能になります(パソコンにUSB接続したArduino基板をProcessing側からのプログラムだけで操作できるので便利です)。
Firmataライブラリを使うための準備:
・まずFirmataライブラリをダウンロードし、Processingのlibrariesフォルダ内にインストールします。
・Arduino-0012であればArduino用Firmataライブラリは含まれているので、メニューバーのSketchBook>Examples>Library-Firmata>StandardFirmataを開き、Arduino基板にアップロードしておきます。Arduinoのセッティングは以上です。
今回はProcessing用のFirmataライブラリに含まれているサンプルを用いたいと思います。
Processingを開いて、File>Sketchbook>libraries>arduino>examples>arduino_outputを選択します。
以下のようなプログラムが表示されるはずです。
import processing.serial.*;
import cc.arduino.*;
Arduino arduino;
color off = color(4, 79, 111);
color on = color(84, 145, 158);
int[] values = { Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW,
Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW,
Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW };
void setup() {
size(470, 200);
println(Arduino.list());
arduino = new Arduino(this, Arduino.list()[0], 115200);
for (int i = 0; i <= 13; i++)
arduino.pinMode(i, Arduino.OUTPUT);
}
void draw() {
background(off);
stroke(on);
for (int i = 0; i <= 13; i++) {
if (values[i] == Arduino.HIGH)
fill(on);
else
fill(off);
rect(420 - i * 30, 30, 20, 20);
}
}
void mousePressed()
{
int pin = (450 - mouseX) / 30;
if (values[pin] == Arduino.LOW) {
arduino.digitalWrite(pin, Arduino.HIGH);
values[pin] = Arduino.HIGH;
} else {
arduino.digitalWrite(pin, Arduino.LOW);
values[pin] = Arduino.LOW;
}
}
Processing上でこのプログラムをランさせます。この時点でProcessingから、Arduino基板の各ピンの入出力設定がなされます。Processingでは以下のような画面が現れます。
14個ならんでいる正方形をそれぞれクリックすれば(クリックするとその正方形は塗りつぶされる)、Arduinoの0番ピンから13番ピンの合計14個のピンに対応してデジタル出力されます(Processing画面上の左端の正方形がArduinoの13番ピンに対応)。試しにProcessing画面上左端の正方形をクリックすると、13番ピンに接続されたLED(基板内蔵LED)が点灯します。同様に他の正方形をクリックすれば、それに対応したピンからデジタル出力されることが確認できます(各ピンにLED+抵抗:220Ωを接続して下さい)。
ただし、0番ピンと1番ピンに関しては、Processing-Arduino間でのシリアル通信で使用されているため、クリックしても反応しないので、2番ピンから13番ピンでのデジタル出力制御となります。
Processingのプログラム上で、
arduino.pinMode(ピン番号, 入出力設定);
とすれば、Arduinoの任意のピンの入出力設定(Arduino.INPUT または Arduino.OUTPUT)を行うことができます。
出力をHIGHかLOWにするには、
arduino.digitalWrite(ピン番号, 出力値);
で、出力値をarduino.LOWかarduino.HIGHで設定します。
そのほか、
デジタル入力:arduino.digitalRead(ピン番号)
アナログ入力:arduino.analogRead(ピン番号)
アナログ出力:arduino.analogWrite(ピン番号,出力値)
という感じになるので、arduino.を頭につければ、Arduino上でのプログラムとほぼ同じです。
0 件のコメント:
コメントを投稿