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2008年用ですが、部分的に内容を更新しています(2010/06/14)。
また、[建築農業工作ゼミ2009-2010]とも連動していますので、そちらにも幾つかサンプルがあります。
:

9/11/2008

Processing 3Dモデル/OBJ Loader

Processingのライブラリには、3Dモデリングソフトで制作した3Dモデルを読み込むOBJ Loaderライブラリがあります。OBJ Loaderでは、拡張子が「.obj」の3Dモデルを扱うことができます。3Dモデリングソフトがあれば、制作した3Dモデルを「.obj」フォーマットで書き出して、3DデータをOBJ Loaderで読み込みます。読み込みに使用する3Dデータは、スケッチフォルダ内に入れておきます。
また、モデリングが面倒であれば、インターネットからフリーの3Dデータを検索しダウンロードして利用する方法もあります。この場合「.obj」フォーマットのデータでなければならないのですが、それ以外のフォーマットであっても、一旦3Dモデリングソフトで読み込んで「.obj」フォーマットにして書き出せば利用可能です。最近はフリーの3Dモデリングソフトも多く存在するので、ダウンロード/インストールしてすぐに使うことができるはずです(ブログページ右側にもフリーのモデリングソフトのリストがあります)。

参考3Dモデリングソフト(フリーウェア):
Blender (Win,Mac)
Maya 2010体験版(30日)(Win,Mac)
Rhino (Mac用ベータ版/要登録)
Metasequoia/LE (Win)
DoGA (Win)
CB Model Pro (Win,Mac)
SketchUp (Win,Mac)
SketchyPhysics (Win):SketchUp物理演算プラグイン
trueSpace7 (Win)
CoCreate (Win/要登録)

今回はインターネット上から無料の3Dモデルのデータをダウンロードし、Processing上に表示してみたいと思います。Turbo Squidという3Dモデルのデータライブラリのサイトから無料の3Dモデルを探し出し、以下の3Dモデルを利用してみたいと思います(データをダウンロードするにはTurbo Squidに登録する必要があります)。

http://www.turbosquid.com/3d-models/max-apple-macbook/391534

このモデルは拡張子が「.3DS」なので3ds Max用のデータです。フリーウェアのBlenderという3Dモデリングソフトで、この「.3DS」フォーマットのデータを読み込み(File>Import>.3ds)、「.obj」フォーマットで書き出して(File>Export.obj)利用してみたいと思います(「.obj」に変換したファイルのリンクはこの記事の最後にあります)。

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そのまま読み込むと、各パーツの位置が少しずれていたので、修正して「.obj」フォーマットで書き出すことにしました。「.obj」フォーマットを選択して書き出すと、「~.obj」と「~.mtl」という二つのファイルが出来上がります。「~.obj」はポリゴンの座標についてのデータであり、「~.mtl」は色や材質、テクスチャなどのデータが含まれています。以下のプログラムで、3Dデータを読み込んでみます(「~.obj」ファイルと「~.mtl」ファイルは、スケッチフォルダ内に入れておいてください)。

//ライブラリのインポート
import saito.objloader.*;

//モデルのオブジェクトを用意
OBJModel model;

void setup() {
//3D用の画面設定
size(400,400,P3D);
//モデルのオブジェクトを生成
model=new OBJModel(this);
//objファイルの読み込み
model.load("macbook.obj");
//ワイヤーフレームなし
noStroke();
}

void draw(){
//背景描画
background(50);
//直線光の設定
directionalLight(200, 200, 200, -1, 1, -1);
//環境光の設定
ambientLight(200, 200, 200);

//3Dモデルの位置設定
translate(width/2,height/2,0);
//スケール設定(200倍)
scale(200);

//マウス入力で回転させる
rotateX(PI*mouseY/height);

//三角形分割で面を生成する
model.drawMode(TRIANGLES);
//3Dモデルの描画
model.draw();
}


Blenderでは、細かな出力設定はせずに、そのまま「.3DS」データを読み込み(File>Import>.3ds)、「.obj」フォーマットで書き出す(File>Export>.obj)ことにします(書き出す際には、予め画面上で3DモデルをSelectしておく必要があります)。表示されるスケールが小さすぎたので、scale()で200倍の大きさに変換しています。そのまま表示させると、3Dモデルの色が真っ黒のままだったので、多少の修正が必要になります。



色などの内容を確かめるために「.mtl」ファイルをテキストエディタなどで開くと、以下のような内容が記述されていることが分かります。

# Blender3D MTL File: macbook.blend
# Material Count: 2
newmtl Screen
Ns 96.078431
Ka 0.000000 0.000000 0.000000
Kd 0.084706 0.084706 0.084706
Ks 0.449020 0.449020 0.449020
Ni 1.000000
d 1.000000
illum 2

newmtl Plastic
Ns 96.078431
Ka 0.000000 0.000000 0.000000
Kd 0.800000 0.800000 0.800000
Ks 0.449020 0.449020 0.449020
Ni 1.000000
d 1.000000
illum 2

このデータには、ScreenとPlasticという名前の二つの材質についての数値が含まれており、以下のような内訳になります。
# コメント
newmtl 材料名
Ns 輝度
Ka 環境色
Kd 拡散色
Ks 反射色
Ni 光の屈折率
d  アルファ値
illum 0:照明なし、1:反射ハイライトなし、2:Ksの値で反射ハイライトあり

恐らくKaの値がそれぞれ0.000000, 0.000000, 0.000000なので真っ黒な状態になったのでしょう。それぞれの値を以下のように変えます。

ScreenのKaの値を
Ka 0.1 0.01 0.01

PlasticのKaの値を
Ka 0.7 0.7 0.7

上記三つの値はRGB(赤,緑,青)に対応しています。
それぞれの値を変更すると、ScreenのKaは少し赤みがかった黒、PlasticのKaは白に近いグレーになります。
先ほどのプログラムで再度描画させれば、以下のようにかたちが認識できるようになるはずです。


マウス上下で3Dモデルも上下に回転します。
見えない場合はこちらへ


Processingでは、box()sphere()vertex()などの基本的な3D描画のコマンドはありますが、複雑な3Dモデルを制作する際には、モデリングソフトを利用して取り込んだ方がいいでしょう。あるいは、3Dモデルのデータもインターネット上に数多く存在しているので、検索すれば相応しいものが見つかるかもしれません。
尚、上記プログラムで使用したmacbook.objとmacbook.mtlのファイルは、ここからダウンロードできます。


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8/30/2008

Arduino タッチパネル(4線式)4-wire touch panel

*Some are written in English at the moment(sorry not all of them...)
This example shows how to use a touch panel/screen with an Arduino board plus a serial communication to a Processing program, which draws where to touch on the touch panel.
This is not about a multi-touch function, only single point on the touch panel can be detected.

今回は、4線式のタッチパネルをArduino基盤に接続し操作実験してみたいと思います。
タッチパネルには、4線式や5線式という比較的簡単な構造になっているものがあります。今回使うタッチパネルは、指先やペン先で触れた一点の位置(X座標値とY座標値)を検出可能にするものです(複数の点を同時検出可能なマルチタッチではありません)。
基本的には、X座標に2線、Y座標に2線あり、合計4線あります。手順としては、まずX座標を検出、そしてY座標を検出というように別々(交互)に行います。タッチパネル自体がX座標用とY座標用に対応した2層の抵抗になっており、X座標(横方向)だけで考えれば、タッチパネルの左端に0V、右端に5Vを接続しておいて、指先で触れた箇所で分圧される仕組みになっています。つまり、X座標の左に行くほど0Vに近く、中心に触れれば約2.5V、右に行くほど5Vに近い電圧が読み取れることになります。X座標を読み取る際には、使用していないY座標の2線のうちの1本を使います。X座標を検出したら、検出対象をY座標に切り替えて同様の方法で検出を続けます。下の図では、タッチパネルの2層あるうちのX座標用の層を押せば、下にあるY座標用の層と接触し、その地点での分圧された電圧の値をY座標用の層から読み込むことができます。
There are two layers of conductive films on a 4-wire touch panel, the one for x-coordinate and the other for y-coordinate. Each layer is connected to GND and 5V on the egdes. Pressing the x-coordinate layer with your finger, then the x-coordinate layer will contact to the other layer(y-coordinate layer) underneath. At this moment the voltage is devided at the point where the two layers are touching, and the devided valtage can be read from the edge of the y-coordinate layer(the y-coordinate layer is working as a conductive film for the x-coordinate film at this time).



Arduino基盤との接続は、以下のようにアナログ入力の0〜3番ピンに接続することにします(X座標用に0番ピンと1番ピン、Y座標用に2番ピンと3番ピンを使用)。通常タッチパネルなどの薄型の機器にはFPC(フレキシブルプリント基板)/FFC(フレキシブルフラットケーブル)の端子がついています。Arduino基盤からのワイヤーと接続するためにはFFC用コネクタを介して接続します(直接ハンダ付けできないので)。
X座標を計測中にはyLowの端子からX座標の分圧された電圧を読み取るので(Y座標を計測中にはxLowの端子で読み取る)、タッチパネル上に何も触れていない時は、xLow端子に0Vが接続されるようにするため、プルダウン抵抗を接続しておきます(xLowやxHighとyHighにもプルダウン抵抗をつけておきます)。


Needs a pull-down resistor for each wire from the touch panel.

処理の手順は、まずX座標(横方向)の検出を行う際には、アナログ入力の「0番ピンと1番ピン」を「14番ピンと15番ピン」としてデジタル出力に切り替え、14番ピンを0V(LOW)、15番ピンを5V(HIGH)で出力しておきます。そして、Y座標用のアナログ入力2番ピンを通してanalogRead()で値を読み込みます。読み込まれた値は、X座標の値になります。このとき、Y座標用のアナログ入力「2番ピン」がデジタル出力にならないように「16番ピン」として予めデジタル入力にしておきます。「3番ピン」も同様に「17番ピン」としてデジタル入力にしておきます。
Y座標(縦方向)の検出の際には、アナログ入力の「2番ピンと3番ピン」を「16番ピンと17番ピン」としてデジタル出力に切り替え、16番ピンを0V(LOW)、17番ピンを5V(HIGH)で出力しておきます。X座標用であった「14番ピンと15番ピン」をデジタル入力に切り替えておいてから、アナログ入力「0番ピン」を通してY座標の値をanalogRead()で読み込みます。このように1ループのなかで、X座標とY座標の検出処理を順番に行い、それぞれの座標値を得ます。
Basically using the analog pins 0,1,2,3 on an Arduino board, those pins can be both analogRead pins and digitalWrite pins(in this case:pin numbers are 14,15,16,17) depending on setting.
First, to read an x-coordinate value, set the pin14 as 0V(LOW) and the pin15 as 5V(HIGH), then the rest of the pins(either of 16 and 17) can be analogRead pins. Next, to read a y-coordinate value, set the pin16 as 0V(LOW) and the pin16 as 5V(HIGH), then read the value from either of the pin14 and the pin15. Reading the both value one after another then send them through a serial communication to Processing.

//デジタル出力用ピン番号の定義:the digital output pins
#define xLow  14
#define xHigh 15
#define yLow  16
#define yHigh 17

void setup(){
  //シリアル通信開始:start serial communication
  Serial.begin(9600);
}

void loop(){
  //X座標用端子をデジタル出力に設定し、それぞれをLOWとHIGHで出力しておく
  //set the both x-coordinate pins as digital output:one is Low the other is HIGH  
  pinMode(xLow,OUTPUT);
  pinMode(xHigh,OUTPUT);
  digitalWrite(xLow,LOW);
  digitalWrite(xHigh,HIGH);

  //Y座標用端子をLOWにしておく:the both y-coordinate pins are set to be LOW
  digitalWrite(yLow,LOW);
  digitalWrite(yHigh,LOW);

  //Y座標用端子をデジタル入力に設定:change the y-coordinate pins as digital input
  pinMode(yLow,INPUT);
  pinMode(yHigh,INPUT);
  delay(10);

  //アナログ入力2番ピン(yLowピン)で読み込み
  //read analog pin2(yLow pin) to get an x-coordinate value
  int x=analogRead(2);
  
  //Y座標用端子をデジタル出力に設定し、それぞれをLOWとHIGHで出力しておく
  //set the both y-coordinate pins as digital output:one is Low the other is HIGH 
  pinMode(yLow,OUTPUT);
  pinMode(yHigh,OUTPUT);
  digitalWrite(yLow,LOW);
  digitalWrite(yHigh,HIGH);

  //X座標用端子をLOWにしておく:the both x-coordinate pins are set to be LOW
  digitalWrite(xLow,LOW);
  digitalWrite(xHigh,LOW);

  //X座標用端子をデジタル入力に設定:change the x-coordinate pins as digital input
  pinMode(xLow,INPUT);
  pinMode(xHigh,INPUT);
  delay(10);

  //アナログ入力0番ピン(xLowピン)で読み込み
  //read analog pin0(xLow pin) to get an y-coordinate value
  int y=analogRead(0);

  if(Serial.available()>0){
    //文字列でシリアル通信:send the values as a DEC format with a delimiter
    Serial.print(x,DEC);   //X座標:x-coordinate
    Serial.print(",");     //デリミタ:delimiter
    Serial.println(y,DEC); //Y座標:y-coordinate

    //合図用信号読み込みでバッファを空にする
    //read a handshake signal from Processing and clear the buffer
    Serial.read();
  }
}

今回実験で用いたタッチパネルは、12.1インチのサイズ(横:縦=4:3)であり、指先で触れた位置が
パネル左端: 70 :a minimum value when touching the left edge of the touch panel
パネル右端:781 :a maxmum value when touching the right edge of the touch panel
パネル上端: 81 :a minimum value when touching the upper edge of the touch panel
パネル下端:822 :a maxmum value when touching the lower edge of the touch panel
の値として検出されました。パネルに触れないときには、プルダウン抵抗により0が出力されます(以下Processingのプログラムでは、XとYの読み取り値が10以上のときタッチしていることとして判別しています)。
In this example, I used a 12.1-inch(width:height=4:3) touch panel.
When touching each edge of the touch panel, the values are like the above.
When not touching the touch panel, you can read zero value from the analog pins because of the pull-down resistors.

それでは、座標値をProcessingへシリアル通信し、Processingの画面上に描画することにします。Processingへは、座標値を文字列として送信することにします(文字列のシリアル通信については「Arduino-Processing シリアル通信5」を参照して下さい。Processing側では、タッチパネル上の指先の動きに合わせて円が動くようにします。タッチパネルに触れている時といない時では円の色が変化するようにします。「s」キーを押してシリアル通信開始です。
The below Processing code is that:
a circle on the screen moves and follows where to touch on the touch panel,
the color of the circle changes depending on touching or not touching.
*Press 's' key to start the serial communication with the Arduino.

//シリアルライブラリを取り込む
import processing.serial.*;
//シリアル通信用インスタンスportを用意
Serial port;

//読み込み値の変数を用意:variables for data from the Arduino
int x,y;
//座標用変数を用意:variables for xy-coordinates to draw a circle on the screen
float xPos,yPos;

void setup(){
  //画面サイズ設定
  size(800,600);
  smooth();
  //シリアルポート設定
  port = new Serial(this,"/dev/tty.usbserial-A4001Kjl",9600);
  //「10」(ラインフィード)が来る度に
  //serialEvent()を作動させる
  port.bufferUntil(10);
  background(0);
  stroke(255); 
}

void draw(){
  //背景描画(黒)
  background(0);

  if(x>10 && y>10){//タッチしている時:when touching
    //塗り色を白にする
    fill(255);
    //読み取り値を座標にマッピングする
    xPos=map(x,70,781,0,width);
    yPos=map(y,81,822,0,height);
  }else{//タッチしていない時:when not touching
    //塗り色を黒にする
    fill(0);
  }

  //マッピングした座標を代入し円を描写:draw a circle
  ellipse(xPos,yPos,20,20);
}

//シリアル通信:serial communication
void serialEvent(Serial p){
  //文字列の変数stringDataを用意し「10」(ラインフィード)が来るまで読み込む
  String stringData=port.readStringUntil(10);

  //文字列データが空ではないとき
  if(stringData!=null){
    //文字列データに含まれる改行記号を取り除く
    stringData=trim(stringData);

    //整数型の配列data[]を用意し、
    //コンマ記号をもとに文字列データを区切って
    //配列data[]に整数化して入れておく
    int data[]=int(split(stringData,','));

    //配列data[]内のデータが2つなら、
    if(data.length==2){
      //最初のデータをxに代入
      x=data[0];
      //次のデータをyに代入
      y=data[1];

      //合図用データ送信:send a handshake signal
      port.write(65);
    }
  }  
}

//キー「s」が押されたら通信開始
void keyPressed(){
  if(key=='s'){
    //開始用データ送信:send a first handshake signal
    port.write(65);
  }
}

Arduinoから送られてくるXY座標値をmap()をつかってProcessingの画面上のXY座標値に対応させます。今回の場合、読み取りの最小値(70,81)を画面上の(0,0)に、読み取りの最大値(781,822)を(width=800,height=600)に対応させます。

通常タッチパネルはモニターと一体型になっていますが、タッチパネルだけを用いて透明で平面的な入力デバイスとして利用することも考えられます。仕組みはそれほど複雑ではないので、中古やジャンクのタッチスクリーンなどを分解して手に入れてもいいかもしれません。

以下のサイトでは、タッチパネルの構造や仕組みについて説明してあります。Other sites explaining about touch panels/touch screens.
グンゼ/タッチパネル製造
DMC/タッチパネル製造

また、以下のようなタッチパネル製品/部品などもあります。Shops selling touchpanel parts.
aitendo/タッチパネル部品販売
ストロベリーリナックス/PSP用タッチパネル
スイッチサイエンス/NintendoDSタッチスクリーン
Liquidware/Arduino TouchShield
Sparkfun/OLED+Touchscreen
iPodパーツショップ/iPhone 3G タッチスクリーン(部品)



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8/23/2008

Arduino 距離センサ/超音波レンジファインダー

今回は、Parallax社の超音波レンジファインダー「PING)))」で距離の計測実験を行います。距離センサとして、以前に赤外線で検出する「GP2Y0A21YK」を扱いましたが、「PING)))」は超音波を使って検出するタイプです。測定距離は3cm〜3.35mとなっているので、「GP2Y0A21YK」(測定距離10cm〜80cm)より測定範囲の幅はあります。「GP2Y0A21YK」は、信号端子をPWM端子に接続しanalogRead()によって簡単に読み込みが可能ですが、「PING)))」では1本の信号端子(SIG)に対してパルスを用いて測定します。まず「PING)))」から超音波を発します(5マイクロ秒間)。その超音波が物体に当たれば反射して戻ってくるので、戻ってくるまでの時間を計測し、音速と時間の関係から距離を導き出します。
サンプルソースがArduinoサイトのPlaygroundLearning>Examples>Complex Sensorsの中にあります。前者はpulseIn()を使って反射波の時間を計測しており、後者は変数を用いて時間をカウントしています。今回は前者のpulseIn()を用いた方法を参考にします。pulseIn()の場合は、unsigned long(正の整数値:0〜4,294,967,295までの値)の変数タイプを用います。尚、接続方法は以下の通りです。




//反射波の変数を用意
unsigned long echo = 0;
//信号ピンを9番ピンに設定
int signalPin = 9;

void setup(){
//出力用にシリアル通信開始
Serial.begin(9600);
}

void loop(){
//まず信号ピンを出力に設定(発信用)
pinMode(signalPin, OUTPUT);
//2マイクロ秒間LOWで出力
digitalWrite(signalPin, LOW);
delayMicroseconds(2);
//5マイクロ秒間HIGHで出力
digitalWrite(signalPin, HIGH);
delayMicroseconds(5);//超音波発信
//信号ピンをLOWに戻す
digitalWrite(signalPin, LOW);

//信号ピンを入力に設定(受信用)
pinMode(signalPin, INPUT);
//信号ピンをHIGHに設定
digitalWrite(signalPin, HIGH);
//反射波が戻ってくるまでの時間を計測し
//片道の時間(半分の値)にする
echo = pulseIn(signalPin, HIGH)/2;
//ミリメートル単位に変換
int distance = echo*0.34442;

//距離を出力
Serial.println(distance);
delay(250);
}


PING)))」では、ひとつの信号端子(SIG)だけで超音波の発信と受信を切り替えて制御する必要があります。まず最初に信号端子をLOWに設定(2マイクロ秒程度)しておき、その後5マイクロ秒間HIGHにすると、超音波が発信します。その後、物体に反射して戻ってくる超音波を感知させるために、信号端子を「デジタル出力」から「デジタル入力」に切り替えます。「デジタル入力」に切り替えられた信号端子は、反射波を受信するとHIGHになります。反射波がなくなればLOWになるので、それまでの継続時間をpulseIn()でカウントします。pulseIn()の括弧内には、ピン番号とHIGHかLOWの値を入れます。HIGHを入れれば、そのピンがHIGHになるまで待機し、HIGHになったときに時間(マイクロ秒単位)の計測を開始し、次にLOWになるときに時間の計測を終了します。今回の場合は、発信した超音波が反射して戻ってくるまでの時間を計測してくれることになります。計測した時間は超音波が往復して戻ってくるまでの時間なので、計測時間の半分が実際の距離に要した時間となります。音速は344.42m/secなので、1マイクロ秒で0.34442mmの距離を進むことになります。従って、pulseIn()で求めた時間(往復)を片道分の時間にするため2で割り、0.34442をかければミリメートル単位で出力することになります。

8/20/2008

Arduino モータドライバ+モータ

以前「Arduino 小型DCモータ/TA7291P」で、モータドライバICのTA7291Pを用いてDCモータの制御を行いました。TA7291Pは、許容電流は1.0A(最大2.0A)なので小型のDCモータ向きでした。より大きなモータを制御するには、以下のようなモータドライバあるいはモータコントローラなどがあります。Arduino基盤に対して、電圧、電流ともに許容値を超えるため、モータ駆動用外部電源が必要になります。


東芝 TA7291P


東芝 TA8440HQ:PWM端子付きブリッジドライバIC


NEC UPD16805:モータドライブ用IC


東芝 TA8429HQ


STマイクロエレクトロニクス L6203


「モータドライバIC」
TA7291P :連続1.0A(最大2.0A):モータ用電源 0~20V
TA7279P :連続1.0A(最大3.0A):モータ用電源 0~16V(PWM端子なし)
TA8440HQ:連続1.5A(最大3.0A):モータ用電源 0~50V
UPD16805:連続1.0A(最大4.2A):モータ用電源 0.5~8.0V
TA8429HQ:連続3.0A(最大4.5A):モータ用電源 7~27V
L6203 :連続4.0A(最大5.0A):モータ用電源 12~48V
TB62300F:連続2.5A(最大8.0A):モータ用電源 18~40V

「モータドライバボード」
Poloru VNH3SP30:連続9A(最大30A) :モータ用電源最大30V
Poloru VNH2SP30:連続14A(最大30A):モータ用電源最大19V

「モータコントローラ」
SyRen10 :連続10A(最大15A) :モータ用電源 6~24V
SyRen25 :連続25A(最大45A) :モータ用電源 6~24V
Pololu SMC04 :最大30A  :モータ用電源 6~18V
KONDO UMD-540S:50A以下:モータ用電源 4.8~12V

「デュアルモータコントローラ(モータ2個制御)」
Sabertooth2x5 :連続5A(最大10A) :モータ用電源 6~18V
Sabertooth2x10 :連続10A(最大15A):モータ用電源 6~24V
Sabertooth2x25 :連続25A(最大50A):モータ用電源 6~24V

「ラジコンカー用スピードコントローラ/アンプ」
FUTABA MC230CR 連続45A(最大90A) :モータ用電源7.2V〜8.4V
FUTABA MC330CR 連続100A(最大200A):モータ用電源7.2V〜8.4V
KONDO VFS-FR 連続240A(最大960A):モータ用電源7.2V〜8.4V


連続アンペア数は、PWM制御など使わず直接連続運転したときの許容値になります。ArduinoのanalogWrite()やパルスを生成してPWM制御するならば、最大アンペア数近くまで出力可能になります。ただし、ドライバによって性質が異なるので、ゆとりを見ておいたほうがいいでしょう。あまりにも発熱しすぎる場合は、放熱器をドライバ本体に取付ける必要があります。

大抵のモータドライバやモータコントローラなどには、
・回路用電源端子(5V/Arduino基盤5V端子へ)
・モータ用端子(2端子/モータへ接続)
・外部電源端子(モータ駆動用電源/GNDは他と共有)
・GND共有端子(Arduino基盤GND端子と共有)
・正転/逆転/停止など切替用信号端子(2端子/Arduino基盤へ)
・PWM用端子(Arduino基盤PWM端子へ)
がついているはずなので、接続方法はほぼ共通しています。


ラジコン用アンプについて
ラジコンカー用スピードコントローラ(アンプ)の場合、レース用のものは「バックなし(前進のみ)」が多いため、「バック付き(前進/後進)」かどうかを確認する必要があります。


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アンプ本体には、
・モータ用端子(2端子/モータへ接続)
・外部電源端子(モータ駆動用電源/ラジコン用7.2Vバッテリーなどへ接続)
・3本線
  回路用電源:赤(Arduino基盤5V端子へ)
  GND:黒(Arduino基盤GNDと共有)
  信号線:白(Arduino基盤PWM端子へ)
がついています。ArduinoのanalogWrite()で、PWMピンと信号線(白)を接続して(サーボをPWM制御するような方法)、スピード調整/正転/反転/停止できます。analogWrite()の括弧内の値(0〜255)を中点(127前後)にすると停止状態になるはずです。
あるいは、Arduinoのサーボライブラリのservo.write()を使って0~180の範囲(90が中点)で制御することができるはずです。

上記以外に、MOS-FETを用いてモータドライバを自作する方法もあります。


一般的な模型用モータ
モータについては、一般的なラジコンや模型用(マブチモータ)のものであれば、以下のようなものが挙げられます。

FA-130RA:1.5V時/最大効率時電流0.66A/瞬間最大電流2.20A
RE-140RA:1.5V時/最大効率時電流0.66A/瞬間最大電流2.10A
RE-260RA:3.0V時/最大効率時電流0.64A/瞬間最大電流2.70A
RE-280RA:3.0V時/最大効率時電流0.87A/瞬間最大電流4.70A
RS-380PH:7.2V時/最大効率時電流3.23A/瞬間最大電流14.9A
RS-540SH:7.2V時/最大効率時電流4.57A/瞬間最大電流22.2A

最大効率時電流は、通常時の電流とみなしてもいいでしょう。瞬間最大電流は、急停止や逆転時など様々な負荷がかかった時(負荷をかけて停止した時)の電流値です。一定の速度で回転しているようなものであればいいのですが、回転方向や速度を変化させるような場合は、瞬間最大電流を考慮にいれる必要があります。その場合は瞬間最大電流を許容できるモータドライバが必要になります。

上記のモータにギヤヘッドが取付けてある「タミヤ・ギヤードモータ」シリーズは、比較的高トルクが得られます。380モータであれば、7.2V電源で瞬間最大電流が14.9Aなので、上記モータドライバICでは許容アンペア数が低すぎるため、最低でも15Aまで耐えられる「SyRen10」などが必要になるでしょう。540モータであれば、7.2V電源使用時なら22.2A以上、12V電源使用時なら37A以上耐えられるモータコントローラ「SyRen25」などが必要になるでしょう。
小型のモータであれば、「タミヤ・テクニクラフト」シリーズのギヤボックスなどがあります。

尚、モータのデータシートには「性能線図」と呼ばれる表が掲載されている場合があります。この表を用いて、モータの特性を調べることができます。マブチモータのサイトには性能線図の分かりやすい説明があります。


大型のモータ(その他モータの種類についてはこちら
人を動かすことができる大型のモータであれば、以下のようなものがあり、専用のモータドライバユニットにArduinoを接続しPWM制御可能です。
オリエンタルモータ BLHシリーズ/100W/DC24V(このモータを使った説明
また、以下のようなロボット用/精密機械用のモータであれば、小型なものから大型のものまであります。
マクソンモータ(スイス製)
光進電気工業(ファールハーバー/ドイツ製)
ツカサ電工


松下電器産業 ギアーヘッド

8/18/2008

Arduino デジタルコンパス/HMC6352

デジタルコンパス(方位センサ)によって、物体の方位を磁気的に調べることができます。Arduinoで制御可能あるいは入手しやすいデジタルコンパスとして幾つか以下に挙げておきます。

デジタルコンパスの種類:
・「RDCM-802」(秋月電子:¥3400
・「HMC1052L」(Sparkfun:$24.95ストロベリーリナックス:¥3480
・「HMC6352」(Sparkfun:$59.95ストロベリーリナックス:¥7350スイッチサイエンス:¥6980
・「HM55B(日立製)」(Parallax:$29.99日本マイクロボット教育社:¥4450
・「CMPS03」(RoboticsConnection:$55)

それぞれの性能など:
「RDCM-802」は、3ビットの信号で8方位の解像度しかないので、大体の向きを調べるくらいしかできません。
「HMC1052L」は、ArduinoのanalogRead()で入力すれば10ビット(1024段階)の解像度が得られます。
「HMC6352」は、I2C通信で0.0〜359.9度(0.1度ずつ)の分解能があります。
「HM55B」は、シリアル通信で11ビット(2048段階)の解像度が得られます。
「CMPS03」は、I2C通信で3600の分解能。

サンプルソースについて:
「HMC6352」については、WiringのExamplesのサイトにサンプルソース(Standbyモード)があり、I2C通信のライブラリを用いればArduinoでも使用可能になります。ArduinoのPlaygroundにもサンプルがあります。
「HM55B」については、ArduinoのPlaygroundのサイトにサンプルソースがあります。
「CMPS03」については、Arduino用のライブラリがあります。

HMC6352の使い方:
今回は、「HMC6352」デジタルコンパスモジュールの実験をしてみます。
「HMC6352」は、I2C通信で方位データを得るので、I2C通信のライブラリを用います。ライブラリを取り入れるには、メニューバーのSketch>Import Library>Wireを選択することで「#include <Wire.h>」の一文が自動的にプログラムを書く欄に挿入されます。ArduinoでのI2C通信は、SDA端子(データ用端子)はアナログ入力の4番ピン、SCK端子(クロック用端子)はアナログ入力の5番ピンに限定されます。「HMC6352」は、5V電源でも許容範囲ですが今回は3.3Vを使用することにします。接続方法は以下の様になります。



アドレスについて:
I2C通信では、マスターデバイスとスレーブデバイスという関係性があります。マスターデバイスには複数のスレーブデバイスが接続できるメリットがあり、複数のスレーブデバイスはマスターデバイスから制御されることになります。今回の場合は、Arduino基盤がマスターデバイス、HMC6325がスレーブデバイスになります。複数のスレーブデバイスが接続可能であるため、スレーブデバイス側にはどのデバイスであるかを識別するためのアドレスが必要となります。データシートによれば、HMC6325のデフォルトのアドレスは16進数の「0x42」であり、今回はこのアドレスを使うことにします。ただし、識別されるアドレスは8ビット中の上位7ビットであり、「0x42」を1ビット右にシフト「>>」した値になります(16進数の「0x42」は、二進数の「01000010」であり、1ビット右にシフトするということは、二進数の「01000010」の桁を右に一桁ずらすことになるので、「00100001」(=0x21)になるということです/ビットシフトに関しては「Arduino-Processing シリアル通信3」を参照)。

モード切替について:
HMC6325には、マスターデバイスから「A」を送信することで方位を計測開始しデータを読み取る「Standbyモード」と、一旦「A」を送信後データを読み取るごとに自動的に計測/出力する「Queryモード」、そして設定した周期(1Hz、5Hz、10Hz、20Hz、)で連続的に計測/出力した結果を読み取る「Continuousモード」があります。
今回は「Continuousモード(20Hz)」を使うことにします。この設定をするためには、RAM書き込み用コマンド「G」、書き込み先(レジスタ)の「0x74」、そして設定内容の8ビット「0111010」あるいは16進数の「0x72」を送信します。ちなみに、設定内容については、

0x50:Standbyモード(デフォルト)
0x51:Queryモード
0x52:Continuousモード(10Hz,Periodic Set/Reset=ON)
0x72:Continuousモード(20Hz,Periodic Set/Reset=ON)

となります(詳細はデータシートを参照して下さい)。
シリアルモニターを使って読み取り値を出力することにします。


//I2C通信ライブラリを取り込む
#include <Wire.h>

//デジタルコンパスモジュールのアドレス設定
int compassAddress = 0x42 >> 1; //=0x21
//読み込み値(角度)の変数を用意
int reading = 0;

void setup() {
//I2C通信開始
Wire.begin();
//角度表示のためのシリアル通信開始
//Serial.begin(9600);

//Continuous Modeに設定する
Wire.beginTransmission(compassAddress);
//RAM書き込み用コマンド
Wire.send('G');
//書き込み先指定
Wire.send(0x74);
//モード設定
Wire.send(0x72);
//通信終了
Wire.endTransmission();
//処理時間
delayMicroseconds(70);
}

void loop() {
//デバイスに2バイト分のデータを要求する
Wire.requestFrom(compassAddress, 2);
//要求したデータが2バイト分来たら
if(Wire.available()>1){
//1バイト分のデータの読み込み
reading = Wire.receive();
//読み込んだデータを8ビット左シフトしておく
reading = reading << 8;
//次の1バイト分のデータを読み込み
//一つ目のデータと合成(2バイト)
reading += Wire.receive();
//2バイト分のデータを10で割る
reading /= 10;
Serial.println(reading);
}
//処理のために少し待つ(20Hz)
delay(50);
}


まずは、Wire.begin()でI2C通信を開始します。「HMC6325」の初期設定では、「Standbyモード」になっているため、setup(){...}内で「Continuousモード」に切り替えます。設定内容を「HMC6325」のRAMに書き込むために「G」というコマンド、書き込み先となる専用レジスタの「0x74」、設定内容となる8ビットの「0x72」をWire.send()を使って送信します。
方位角度の読み込みは、Wire.requestFrom()でアドレスと何バイト分のデータかを指定して要求します。計測結果は0〜3599までの値(360度を10倍した値)を2バイト(16ビット)で返してきます。Wire.available()によって2バイト分読み込み可能なデータをカウントしたら、Wire.receive()によって、2バイトの値を2回に分けて読み込みます。一度に読み込むことができる値は1バイト(8ビット、0〜255)までなので、最初の1バイトを読み込んだら、その値を8ビット左にビットシフト(8桁左にビットシフトするということは、256倍することと等しくなります)、その値に次の1バイト分のデータを加算します。値は10倍されているので、最終的に10で割って0〜359度の角度として取り込みます(float型を使えば0.0〜359.9で出力します)。20Hzごとに計測する「Continuousモード」に設定したので、delay(50)を挿入してループの周波数も20Hzにしておきました。

測定結果をProcessingへシリアル通信するのであれば、2回に分けて読み取った値(2バイト分)をそのまま1バイトずつ2回送信(合計2バイト)し、Processing側で受け取ってから二つの値を合成すればいいでしょう。値を合成するには、一個目の値を左に8ビットシフト(または256倍)してから二個目の値を足せば0〜3599の値として得ることができるはずです。BYTEフォーマットなら、そのまま2回で送信します。文字列でデリミタ(区切り記号)を挿入して送信する場合は、2回目の送信時にSerial.println()で改行記号を用いて送信します(Processing側での受信については、「Arduino-Processing シリアル通信3(複数の値を送信する場合)」あるいは「Arduino-Processing シリアル通信5(文字列で送信する場合)」を参照して下さい。

BYTEフォーマットで送信する場合:

void loop() {
Wire.requestFrom(compassAddress, 2);
if(Wire.available()>1){
//2回に分けて読み取った値を
//BYTEフォーマットで2個送信する
Serial.print(Wire.receive(),BYTE);//1個目
Serial.print(Wire.receive(),BYTE);//2個目
}
delay(50);
}

あるいは、文字列として送信する場合:

void loop() {
Wire.requestFrom(compassAddress, 2);
if(Wire.available()>1){
//2回に分けて読み取った値を
//DECフォーマットで2個送信する
Serial.print(Wire.receive(),DEC);
Serial.print(",");//デリミタを挿入送信
Serial.println(Wire.receive(),DEC);//改行記号つき
}
delay(50);
}


また、「C」を送信することでキャリブレーションモードに入り、周囲の磁気の影響によるモジュール内素子のゆがみをなくし正常な状態に調整することが出来ます。モジュールを平らな場所に置いてから6秒から3分以内に、ニ周程度回転させ、「E」を送信することで終了します。20秒以上かけて2回転させれば、正確なキャリブレーションになります。

//キャリブレーション開始コマンド送信
Wire.beginTransmission(compassAddress);
Wire.send('C');
Wire.endTransmission();

//30秒ほど待つ(6秒〜3分まで)
//この間に数回モジュールを回転させる
delay(30000);

//キャリブレーション終了コマンド送信
Wire.beginTransmission(compassAddress);
Wire.send('E');
Wire.endTransmission();


デジタルコンパスをモータなどの磁気を発するものの近くに設置すると磁気的影響を受けるので、少し離れた場所に設置したほうがいいでしょう。

8/11/2008

Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ

今回は、Webカメラから取り込んだ映像をArduinoに接続した8×8マトリクスLEDに映す実験を行います。まず、ProcessingでWebカメラからの映像を8×8ピクセルで取り込み、合計64個のピクセルの明るさの値(0〜255)を調べてから、その個々の値をシリアル通信でArduinoに送ります。Arduino側では、受け取った64個分の値をマトリクスLEDの個々の明るさに反映させます。Arduino基盤とマトリクスLEDとは、ICを使わず直結することにします(接続方法は「Arduino マトリクスLED1」を参照)。
Processingの画面では、マトリクスLEDの表示シミュレーション(モニタリング)を同時に行うことにします(前回行ったモザイク処理のような方法で赤い円を64個映し出すことにします)。


「Processingの画面(モニタリング)」

Processingのプログラム:

//ビデオライブラリを取り込む
import processing.video.*;
//キャプチャ用オブジェクトを用意
Capture video;

//シリアル通信ライブラリを取り込む
import processing.serial.*;
//シリアル通信オブジェクトを用意
Serial port;

//64個分のピクセル色の配列を用意
int[] pixelValue=new int[64];

//シリアル通信開始用フラグ
boolean start=false;

void setup(){
//画面を160角に設定
size(160,160);
//描画を滑らかにする
smooth();

//映像キャプチャの設定(幅8,高さ8ピクセル,フレームレート30)
video = new Capture(this, 8, 8, 30);

//ポートの設定
port=new Serial(this,"/dev/tty.usbserial-A40014iU",9600);

//外形線なし
noStroke();
}

void draw(){
//背景を黒で塗る
background(0);

//64個分のピクセルの処理
for(int i=0;i<64;i++){
//映像の各ピクセルの色の値を
//明るさの値に変換する
pixelValue[i]=int(brightness(video.pixels[i]));

//円の塗色(赤の値)に代入
fill(pixelValue[i],0,0);
//円を描画
ellipse((i%8)*20+10,(i/8)*20+10,15,15);

//値を送信
if(start){
port.write(pixelValue[i]);
}
}
}

//キャプチャ映像読み込み
void captureEvent(Capture video) {
video.read();
}

クリックでシリアル通信開始
void mousePressed(){
start=true;
}


Processingの方では、VideoライブラリSerialライブラリの二つを取り込む必要があります。マトリクスLEDが8×8の解像度なので、Webカメラから取り込む映像の解像度も8×8にしておきます(カメラ映像の横縦比は4:3なので、少し縦長の映像になってしまいます)。
*Windowsの場合、そのままの設定ではこのVideoライブラリを使用することができません。WinVDIG 1.0.1をインストールする必要があります。
「pixelValue[i]=int(brightness(video.pixels[i]))」では、まず映像の各ピクセルの色をpixels[]で読み込みます。pixels[]は、RGBの三色の値(三つの値)を含んでおり、brightness()で括ると明るさの値(一つの値)に変換されます(0〜255)。変換された値はfloat(小数)なのでint()で括って整数に変換しておきます。この値を、fill()の赤の値に代入し(緑と青は0)、LEDのような赤い円をellipse()を使って64個描画します。8×8を160×160の画面で表示しているので、20×20ピクセルのグリッド状に配置されます。ellipse()の直径はとりあえず15にしておきました。ellipse()のXとY座標は、「%」と「/」を使って計算します(X座標となる「(i%8)*20+10」は、iを8(横幅)で割った余りに20ピクセル掛けて、さらに10ピクセル足すことでellipse()が20×20のグリッドの中心に来るように位置調整しています)。最後に「port.write(pixelValue[i])」で、Arduinoへ各ピクセルの明るさの値を送信します。今回は画面をクリックしたらシリアル通信が開始されるようにしています。

次にArduinoの方に移ります。冒頭で書いたように、今回はマトリクスLEDを、ICを使わず直結します。個々のLEDはダイナミック点灯しているので、点灯時間の長さによって明るさを調整することになります。点灯時間が短ければ暗くなり、長くなれば明るくなります。つまり、Processingから送られて来た明るさの値(0〜255)を、個々のLEDの点灯時間に反映させるプログラムになるということです。マトリクスLEDとの接続方法や詳細については「Arduino マトリクスLED1」を参照してください。

Arduinoのプログラム:

//8x8の二次元配列を用意
byte matrix[8][8];

void setup(){
//出力ピンの設定、すべてオフにする
for(int i=2;i<=17;i++){
pinMode(i,OUTPUT);
digitalWrite(i,LOW);
}
//シリアル通信開始
Serial.begin(9600);
}

void loop(){
//シリアル通信(64個分のデータ)
if(Serial.available()>63){
for(int k=0;k<8;k++){
for(int l=0;l<8;l++){
//読み込んだ値を配列に代入
matrix[k][l]=Serial.read();
}
}
}

//各LEDの点灯制御
for(int i=2;i<=9;i++){
//列の点灯
digitalWrite(i,HIGH);

for(int j=10;j<=17;j++){
//行の点灯
digitalWrite(j,LOW);
//行の点灯継続時間
delayMicroseconds(1+matrix[i-2][j-10]);
//行の消灯
digitalWrite(j,HIGH);
//行の消灯継続時間
delayMicroseconds(256-matrix[i-2][j-10]);
}
//列の消灯
digitalWrite(i,LOW);
}
}


以前の「Arduino マトリクスLED1」とほぼプログラム内容は同じです。異なる部分は、シリアル通信と各LEDを点灯/消灯させる継続時間の部分です。用意する二次元配列は、boolean型ではなくbyte型(0~255の値なので)にしています。
シリアル通信上で干渉しないようにするため、Arduino基盤の0番ピンと1番ピンには何も接続しないことにしています(2〜17番ピンを使用)。シリアル通信では、Processingから送られてくる64個のデータをSerial.available()でカウントして、それぞれの値を予め用意しておいた二次元配列matrixに保存しておきます。送られてくるデータは0〜255(明るさの値)となります。そしてダイナミック点灯していく際に、明るさの値をdelayMicroseconds()に代入して、点灯継続時間と消灯継続時間に割り当てます。delayMicroseconds(0)としてしまうと、0マイクロ秒としては扱ってくれないので、delayMicroseconds()の括弧内に入れられる最小値は1にしてあります。最小1マイクロ秒の点灯時間かつ最大256マイクロ秒の消灯時間のときが最も暗くなるときです。その逆で、最大256マイクロ秒の点灯時間かつ最小1マイクロ秒の消灯時間のときが最も明るくなります。個々のLEDは257マイクロ秒ごとにダイナミック点灯していることになります。個々のLEDの点滅を300マイクロ秒程度にすると点滅しているようには見えないので、今回の257マイクロ秒周期で点滅させれば、ほぼ問題ないでしょう。

関連:
・「シリアル通信1〜5
・「Arduino マトリクスLED1
・「Processing Video(Webカメラ)

ロジクールストア(ウェブカメラカテゴリ)

8/09/2008

Processing Video (Webカメラ)

ProcessingのVideoライブラリを使用することで、パソコンに接続した(あるいは内蔵された)Webカメラからの映像を取り込むことができます。このライブラリを使用するには、パソコンにQuickTimeがインストールされている必要があるので、もしインストールされていない場合は、アップルのQuickTimeのサイトからダウンロード/インストールして下さい。
USB接続する外付けのWebカメラの場合は必要なドライバをメーカーのサイトなどからダウンロード/インストールして使用可能な状態にしておいて下さい。Webカメラがパソコンに内蔵されている場合は、そのまま使うことができるはずです。まずは、簡単な映像の取り込みかたから始めます。

*Windowsの場合、そのままの設定ではこのVideoライブラリを使用することができないことがあります。その場合、WinVDIG 1.0.1をインストールする必要があります。


//ライブラリの取り込み
import processing.video.*;
//キャプチャする映像のオブジェクトを用意
Capture myCapture;

void setup() {
size(200, 200);
//キャプチャする映像の設定
myCapture = new Capture(this, width, height, 30);
}

void draw() {
//映像を画面に配置
image(myCapture, 0, 0);
}

//映像の読み込み
void captureEvent(Capture myCapture) {
myCapture.read();
}

//クリックでカメラセッティング画面になる
void mousePressed(){
myCapture.settings();
}


上記プログラムでは、画面サイズが200×200の正方形であるため、Webカメラでキャプチャされた映像は縦長になってしまうかもしれません。通常画面の比率は4:3(横:縦)であるため、もし比率を合わせるのであれば、320×240(4:3)などに合わせてください。
Capture()によって、親オブジェクト(thisのままでよい)と映像の幅と高さ、フレームレートを設定できます。映像が滑らかに動かない場合は、フレームレートを下げるか、画像サイズを縮小して調整して下さい。
キャプチャされた映像は、毎フレームごとにimage()によって画面内に配置されます。image()の括弧内の数値は、配置するX座標、Y座標となります。上記プログラムでは0,0に設定されているので、左上角の座標を基準に映像が画面内に配置されます。
captureEvent()は、Webカメラから信号が送られてくる度に作動します。read()によって、毎回送られてくる映像信号を読み込んでいます。
今回は最後にクリックするとsettings()によって、カメラのセッティング画面(Webカメラ用の設定アプリケーション画面)が現れるようにしてあります。ここで、カメラの解像度やコントラストなどの設定を行うことができるはずです。

次に映像にフィルタをかけてみるプログラムをしてみます。
画像用のfilter()というコマンドがあり、
THRESHOLD 白黒ニ値化:0.0~1.0(黒〜白)/初期設定0.5
GRAY    グレースケール:パラメータなし
INVERT   反転色:パラメータなし
POSTERIZE ポスタライズ:2~255(各チャンネルの色数の限定)
BLUR    ぼかし:指定半径範囲でぼかす
それぞれをfilter()の括弧内に入れれば、映像にフィルタをかけることができます。フィルタの種類の後にパラメータを入れることで、フィルタのかかり具合を調整することができます。
複数のフィルタを重ねて使うこともできます。ただ、フィルタの種類(特にBLUR)によっては処理速度に影響がでる場合があるので、適宜フレームレートや画素数などを調整する必要がでてくるときがあります。
以下は、キャプチャした映像にぼかしをいれノイズを取払い、その後白黒でニ値化し、白黒の単純な映像に変換するサンプルです。尚、映像の比率は4:3にすることにします。


「フィルタ(ぼかし+白黒ニ値化)をかけた映像(上画像)」


//ライブラリの取り込み
import processing.video.*;
//キャプチャする映像のオブジェクトを用意
Capture myCapture;

void setup() {
size(320, 240);//比率4:3
//キャプチャする映像の設定
myCapture = new Capture(this, width, height, 30);
}

void draw() {
//映像を画面に配置
image(myCapture, 0, 0);
filter(BLUR,1.8);//ぼかし
filter(THRESHOLD,0.7);//白黒ニ値化
}

//映像の読み込み
void captureEvent(Capture myCapture) {
myCapture.read();
}


次に、映像のモザイク化のプログラムをしてみます。画面サイズを320×240とし、横を32分割、縦を24分割し、10×10のモザイク処理をすることにします。まずloadPixels()によって映像の全ピクセルを読み込み、pixels[]によって選択したピクセルの色を取得します。取得した色をもとにrect()でモザイクの矩形を描くことにします。モザイク化されるには、必要なキャプチャ映像は結果的に32×24の解像度があれば済むので、予め32×24のサイズでキャプチャすることにします。


「モザイク映像(上画像)」


//ライブラリの取り込み
import processing.video.*;
//キャプチャする映像のオブジェクトを用意
Capture myCapture;

void setup() {
size(320, 240);//比率4:3
//キャプチャする映像を32×24に設定
myCapture = new Capture(this, 32, 24, 30);
//noStroke(); //モザイクの黒枠をなしにする場合
}

void draw() {
//キャプチャ画像の各ピクセルの色を
//塗色に割当て、矩形を描く
for(int i=0;i<32*24;i++){
fill(myCapture.pixels[i]);
rect((i%32)*10,(i/32)*10,10,10);
}
}

//映像の読み込み
void captureEvent(Capture myCapture) {
myCapture.read();
}


最終的に32×24のモザイクになるので、キャプチャする画像も同様の解像度にしておけば、処理速度が遅くならなくて済みます。pixels[]によってキャプチャされた映像の各ピクセルの色を取得します。32×24なので合計768ピクセル分となります。rect()による矩形も768個必要になるので、まずfill()で塗色を指定してから描きます。pixel[i]のiは画面左上から数えていき最後は右下のピクセルの番号になります。pixel[i]のiは0~767(合計768個)までの連続した数値なので、「%」と「/」を使ってXとYの座標値に変換します。変換したXとYの座標値をrect()に代入することで、320×240の画面に10ピクセル単位で横方向と縦方向に32×24のモザイク矩形として配置されます。今回はnoStroke()を使っていないので、黒い枠のついたモザイク矩形にしています。


ドライバなしですぐにコンピュータに接続可能(UVC対応)なWebカメラとして以下のようなものがあります。
Macintosh/Windows兼用です。
      

関連:
Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ」--Webカメラ映像をマトリクスLEDに映す。
Processing Webカメラを光センサとして使う」--点光源で画面内に線を描く。
Processing Webカメラ/定点記録画像」--Webカメラ映像を0.5秒おきに画像保存(JPEG)する。
Processing Webカメラ/カラートラッキング」--Webカメラを使い、色を手がかりに物体を追いかける。
Processing Webカメラ/モーショントラッキング」--Webカメラを使って動体検知する。

Arduino マトリクスLED2/MAX7219

以前の「Arduino マトリクスLED1」では、8×8のマトリクスLEDをArduino基盤に直接接続して点灯させましたが、今回はMAX7219というLEDディスプレイドライバICを使って点灯してみます。Arduino基盤にマトリクスLEDを直結すると16個の端子が必要でしたが、MAX7219を使えば5V電源とGND以外に3本の端子で制御することが可能になります。原理的には、シリアルデータを送り、マトリクスLEDを表示させることになりますが、ArduinoにはマトリクスLED用のライブラリ(Wiringのライブラリ)があるので今回はそれを使ってプログラムしてみます。今回使用する8×8のマトリクスLEDは、以前同様、秋月電子で購入したものです。
以下のように、マトリクスLEDの各端子とMAX7219の端子が対応します(マトリクスLEDモジュールの側面に小さな凹凸部があり、MAX7219には端部に半円状の凹部や小さな丸印があるので、それらを手掛かりに向きを合わせてください)。



その他のMAX7219の端子については、
DIN:Arduinoからのシリアルデータ入力端子
DOUT:複数のMAX7219を接続する端子
VCC:5V電源
I_SET:接続する抵抗によって輝度を変えます
GND:AduinoのGNDと共有
LOAD:Arduinoからのデータ入力のロード用端子
CLK:Arduinoからのクロック信号入力端子

Arduino基盤との接続は以下のようになります。I_SETとLOAD端子には、10KΩの抵抗を接続して下さい(I_SETの抵抗値を上げれば暗くなり、下げれば明るくなります)。画像をクリックすれば大きくなります。



既存のサンプルを使って点灯実験してみます。Arduinoの画面からFile>Sketchbook>Examples>Library-Matrix>hello-matrixを選ぶと、プログラムが現れますが、ピン設定に少し変更を加えます。
既存サンプルでは、

pin 0: data (din)
pin 1: load (load)
pin 2: clock (clk)

となっていますが、0番ピンと1番ピンは使わず、

pin 2: data (din)
pin 3: load (load)
pin 4: clock (clk)

に変更することにします。こうすることで、プログラムのデータをアップロードする時やシリアル通信の際に信号が干渉されずにすみます。


//ライブラリを取り込む
#include <Sprite.h>
#include <Matrix.h>

//各ピンの設定
//pin 2: DIN
//pin 3: LOAD
//pin 4: CLK
Matrix myMatrix = Matrix(2, 4, 3);

void setup(){
}

void loop(){
myMatrix.clear(); //表示内容をクリアする

delay(1000);

//ピクセルを指定し表示する
myMatrix.write(1, 5, HIGH);
myMatrix.write(2, 2, HIGH);
myMatrix.write(2, 6, HIGH);
myMatrix.write(3, 6, HIGH);
myMatrix.write(4, 6, HIGH);
myMatrix.write(5, 2, HIGH);
myMatrix.write(5, 6, HIGH);
myMatrix.write(6, 5, HIGH);

delay(1000);
}


以下のように表示(1秒おきに点滅)されれば、配線などに問題ないことになります。write()で、X座標(0〜7)とY座標、ならびにHIGHかLOW(あるいは1か0)を代入し個々のLEDの点灯/消灯を指定します。



最初のArduino側のピンの設定(既存サンプルのコードに変更を加える)と、配線を間違わなければ、座標指定で点灯/消灯を制御できるので、それほど難しくはないと思います。今回のマトリクスLED用のライブラリを使うには、メニューバーのSketch>Import Library>MatrixとSpriteを選択すればインクルードされます。

次は、Spriteという基準となる絵柄を設定し、それが動く(横に流れる)表示方法を行います。Arduinoの画面からFile>Sketchbook>Examples>Library-Matrix>sprite-animationを選択し、このサンプルを使うことにします。前回同様、ピン設定は、

pin 0: data (din)
pin 1: load (load)
pin 2: clock (clk)

となっていますが、0番ピンと1番ピンは使わず、

pin 2: data (din)
pin 3: load (load)
pin 4: clock (clk)

に変更します。


//ライブラリを取り込む
#include <Sprite.h>
#include <Matrix.h>

//各ピン設定
//DIN:2
//LOAD:3
//CLK:4
Matrix myMatrix = Matrix(2, 4, 3);//DIN,CLK,LOAD

//スプライトの指定
//幅、高さ、絵柄を二進数で指定
Sprite wave = Sprite(
8, 4,
B00011000,
B00100100,
B01000010,
B10000001
);

void setup()
{
}

//X座標の変数を用意
int x = 0;

void loop(){
//スプライトの配置
myMatrix.write(x, 2, wave);
//もうひとつのスプライトの配置
myMatrix.write(x - 8, 2, wave);
//点灯時間設定
delay(75);
//画面をクリア
myMatrix.clear();

//アニメーション(カスケーディング)
if(x == 8){//8になったら0に戻す
x = 0;
}
x++;//X座標の変数を増加させる
}


Sprite()で、絵柄の幅、高さを指定し、二進数で点灯させる絵柄(0は消灯箇所、1は点灯箇所)をつくり設定します。write()で、絵柄の配置座標(左上の座標)と絵柄のオブジェクトを指定し表示させます。write()の括弧内のX座標やY座標は変数を用いて変化させることができるので、カスケーディング(絵柄が流れて表示される)の制御も簡単にできます。このサンプルでは、8コマ前にもうひとつの同じ絵柄を用意しておき、二つの絵柄を使用して途切れなく連続して絵柄が流れていくように表示しています。

また以下のようにSpriteを複数用意しておけば、入れ替わりで異なる絵柄を表示できます。


//ライブラリを取り込む
#include <Sprite.h>
#include <Matrix.h>

//各ピンの設定
//pin 2: DIN
//pin 3: LOAD
//pin 4: CLK
Matrix myMatrix = Matrix(2, 4, 3);

//スプライトの指定
//幅、高さ、絵柄を二進数で指定
Sprite pattern1 = Sprite(
8, 8,
B11111111,
B00000000,
B11111111,
B00000000,
B11111111,
B00000000,
B11111111,
B00000000
);

Sprite pattern2 = Sprite(
8, 8,
B10101010,
B10101010,
B10101010,
B10101010,
B10101010,
B10101010,
B10101010,
B10101010
);

Sprite pattern3 = Sprite(
8, 8,
B11110000,
B11110000,
B11110000,
B11110000,
B00001111,
B00001111,
B00001111,
B00001111
);

Sprite pattern3 = Sprite(
8, 8,
B00001111,
B00001111,
B00001111,
B00001111,
B11110000,
B11110000,
B11110000,
B11110000
);


void setup()
{
}

//X座標の変数を用意
int x = 0;

void loop(){
//スプライトの配置
myMatrix.write(0, 0, pattern1);
//点灯時間設定
delay(200);
//画面をクリア
myMatrix.clear();

myMatrix.write(0, 0, pattern2);
delay(200);
myMatrix.clear();

myMatrix.write(0, 0, pattern3);
delay(200);
myMatrix.clear();

myMatrix.write(0, 0, pattern4);
delay(200);
myMatrix.clear();
}


関連:
・「Arduino マトリクスLED1」(ICを使わずマトリクスLEDを制御する方法)
MAX7219データシート(MAXIM JAPAN)

7/30/2008

Processing サウンド4/スクラッチ

前回までSoniaライブラリを使って、音源の再生、逆再生ならびにテンポ(スピード)変換をしました。これらを組み合わせると、スクラッチ(ターンテーブルやCDJ)のようなことができるので、応用としてプログラミングしてみたいと思います。マウスを上下(Y座標)にドラッグすることで、スクラッチすることにします。画面下方へドラッグすれば順方向へ、画面上方へドラッグすれば逆方向へ曲が再生されるようにします。そのとき、ドラッグした量に比例して再生される速度も変化するようにします。スクラッチ中やスクラッチを解除したときに、ターンテーブルの回転数の立ち上がりを少し鈍くするために、テンポの変化にフィルターをかけることにします。
*音源データは予め用意して、スケッチフォルダ内のdataフォルダ内にいれておいて下さい(方法については、「Processing サウンド1/Sonia」を参照)。


//ライブラリを取り込む
import pitaru.sonia_v2_9.*;

//順再生と逆再生のオブジェクトを用意
Sample tuneFW;
Sample tuneRV;
//音源データの長さの変数
int dataLength;
//順再生の再生位置の変数
int currentFrameFW;
//逆再生の再生位置の変数
int currentFrameRV;
//テンポの変数
float tempo=0;
//フィルター付きテンポの変数
float tempoFiltered;

void setup() {
size(200,200);
//Soniaの使用開始
Sonia.start(this);
//音源の指定
tuneFW = new Sample("music.wav");
//音源の全フレーム数を調べておく
dataLength=tuneFW.getNumFrames();

//逆再生用のデータを作成
tuneRV= new Sample(dataLength);
float[] forward=new float[dataLength];
tuneFW.read(forward);
float[] backward=new float[dataLength];
backward=reverse(forward);
tuneRV.write(backward);

//念のため、順再生/逆再生のフレームレートを調べる
println(tuneFW.getRate()+":"+tuneRV.getRate());

//順再生する
tuneFW.play();
//テンポを1.0倍(標準)にしておく
tempo = 1.0;
}

void draw(){
background(0);
//テンポに少し反応を鈍くするフィルターをかける
tempoFiltered+=(tempo-tempoFiltered)/4;
//テンポ設定
tuneFW.setSpeed(tempoFiltered);
tuneRV.setSpeed(tempoFiltered);

//それぞれの再生位置を取得する
if(tuneFW.isPlaying()){//順再生の時
//順再生の再生位置を記憶させておく
currentFrameFW = tuneFW.getCurrentFrame();
//逆再生の再生位置を全フレーム数から
//順再生の再生位置を差し引いて計算しておく
currentFrameRV = dataLength-currentFrameFW;
}
else{//逆再生の時
//逆再生の再生位置を記憶させておく
currentFrameRV = tuneRV.getCurrentFrame();
//順再生の再生位置を全フレーム数から
//逆再生の再生位置を差し引いて計算しておく
currentFrameFW = dataLength-currentFrameRV;
}
}

//ドラッグしたとき(スクラッチ中)
void mouseDragged(){
//前回と今回のマウスY座標値の差を求める
int difY=mouseY-pmouseY;

if(difY>=0){//差がプラスなら(下向きにドラッグした時)
//再生位置から順再生させる
tuneFW.play(currentFrameFW,dataLength);
//逆再生停止
tuneRV.stop();
}
else{//差がマイナスなら(上向きにドラッグした時)
//再生位置から逆再生させる
tuneRV.play(currentFrameRV,dataLength);
//順再生停止
tuneFW.stop();
}
//差の絶対値を4で割った値をテンポにする
tempo=abs(difY)/4;
}

//マウスを放した時(スクラッチ解除時)
void mouseReleased(){
//再生位置からテンポを1.0倍にして順再生させる
tempo=1.0;
tuneFW.play(currentFrameFW,dataLength);
//逆再生停止
tuneRV.stop();
}

public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}

ここをクリックでサンプルのサイトへ移動します。
*MacOSX(Intel)の場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押してインストールしてください。


スクラッチによって曲が行ったり来たりするので、順再生と逆再生の二つの音源を別々に用意し、交互に切り替えて再生させています(逆再生の音源のつくりかたは「Processing サウンド2/逆再生」を参照)。まずsetup(){...}内の「dataLength=tuneFW.getNumFrames()」によって、曲の全フレーム数を調べておきます。全フレーム数から順再生された分のフレーム数を差し引けば、次に逆再生のされるときの再生箇所が導きだされます。そのため、draw(){...}内で毎回現在順再生か逆再生かをisPlaying()によって判別し、もし順再生なら「currentFrameFW = tuneFW.getCurrentFrame()」で現在の再生位置を調べておき、同時に次に逆再生されるときの再生位置を「currentFrameRV = dataLength-currentFrameFW」で計算して記憶させておきます。
念のために、setup(){...}内の「println(tuneFW.getRate()+":"+tuneRV.getRate())」で、順再生と逆再生のサンプルレートを調べておきます。同じ値ならいいのですが、もし異なる場合は、順再生と逆再生の再生速度が変わってしまうので、draw(){...}内のsetSpeed()で片方のスピード値を半分にするなどしてください。
スクラッチは前回と今回のマウスのY座標の差分をテンポに反映させて再生させています。大きくドラッグすれば、早回しで再生されることになります。ただし音が早回りしすぎるときがあるので、「tempo=abs(difY)/4」というように、値を4で割ってスケールダウンしています(4以外の数値を入れて調整してみてください)。ここで得られたテンポの値は、draw(){...}内の「tempoFiltered+=(tempo-tempoFiltered)/4」に代入され、テンポの変化が少し鈍く反映されるようにフィルターをかけています。ここでも4で割っていますが、もう少し反応を鈍くさせたい場合は4より大きい値で割ってください(少し反応を鈍くさせたほうが、スクラッチらしい音になるので、そうしています)。abs()は絶対値に変換する関数です。最終的にテンポに代入される値はプラスなので、差分がマイナスの場合にプラスになるように調整しています。
マウスを放したときは、スクラッチを止めた時なので、もともとの順再生の状態に戻るようにし、逆再生は停止させます。その時のテンポも標準の再生スピードになるように1.0に戻しておきます。

関連:
Processing サウンド3/テンポ」--音源再生のテンポ変換をする
Processing サウンド2/逆再生」--逆再生の音源をつくる
Processing サウンド1/Sonia」--音源の再生/停止/ポーズする

今回のプログラムのサンプルサイトへのリンク

*MacOSX(Intel)の場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。Windowsの場合も、上記サンプルサイトをオンラインで視聴するためにプラグインが必要となります。ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押してインストールしてください。

 iTunes Music Store(Japan)

7/28/2008

Processing サウンド3/テンポ

引き続きSoniaライブラリでの音の制御についてです。今回は曲や音源のスピード(テンポ)を変えてみたいと思います。Soniaでは、setRate()もしくはsetSpeed()で、容易に動的にテンポを変換できます。setRate()の場合は括弧内に0~88200までの値が入ります。その音源の基準のサンプルレートが44100であれば、22050を代入すると半分のスピードになり、88200で2倍のスピードになります。基準のサンプルレートを調べるにはgetRate()を用います。通常なら44100あたりに設定されていると思います。setSpeed()の場合は、0~2.0までの小数点が括弧内に入ります。0.5で半分のスピード、2.0で2倍のスピードになります。今回はsetSpeed()を用いて、マウスを上下(Y軸方向)にドラッグするとテンポが動的に変化するプログラムにします。

*音源データは、前回書いたようにスケッチフォルダ内にdataフォルダを作成し、その中に入れておいて下さい。
*プログラムをランさせた時に「Exception in thread "Thread-2" java.lang.OutOfMemoryError:...」のような赤文字のエラーが出たら、メモリーが足りないということなので、MacosXの場合はメニューバーのProcessing>環境設定を選択し(ウィンドウが現れる)、「Set maximum available memory to ... MB」の欄に256MBなど充分なメモリー(曲や音源のサイズ)を記入し、チェック欄にチェックを入れて下さい。Windowsの場合は、File>Preferencesを選択し、同様に充分なメモリー数を記入しチェックを入れて下さい。


//ライブラリを取り込む
import pitaru.sonia_v2_9.*;
//音源tune(名前は任意)を用意
Sample tune;

void setup() {
//とりあえず画面を200角に設定
size(200,200);
//Sonia開始
Sonia.start(this);
//括弧内に音源名を指定し設定する
tune = new Sample("music.wav");
//音源のサンプルレートを調べる
println(tune.getRate());
//音源の再生
tune.play();
}

void draw(){
//特になし
}

//マウスをドラッグしたとき
void mouseDragged(){
//マウスY座標値を0~2.0の範囲で割り当てる
float tempo=map(mouseY,0,height,0,2.0);
//テンポ(スピード)設定
tune.setSpeed(tempo);
}

//Soniaの使用停止
public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}


map()には、1つ目の値が元となるマウスY座標値を入れ、2つ目の値にはその最小値、3つ目がその最大値、4つ目は変換された後の最小値、5つ目が変換された後の最大値を入れます。変化する値をスケーリングしたりオフセットを設けたりして変換させるときに使うと便利です。setSpeed()は0~2.0の値が入るので、マウスY座標値を0~2.0の範囲で変換させるということになります。

関連:
Processing サウンド4/スクラッチ」--曲をスクラッチ演奏する
Processing サウンド2/逆再生」--逆再生の音源をつくる
Processing サウンド1/Sonia」--音源の再生/停止/ポーズする

*MacOSX(Intel)の場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押してインストールしてください。

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7/24/2008

Processing サウンド2/逆再生

前回は音源を用意し再生/停止(ポーズ)のプログラムをしました。今回もまた「Sonia」ライブラリを使用しますが、用意した音源を逆再生するプログラムをしてみます。前回少し触れたように、音源データはフレームレートの数値で再生箇所や経過時間などを制御できます。時間の経過に合わせて、連続する音のデータを次々と読み込んで再生していく仕組みになっています。逆再生の場合は、配列を用意し音源データの最終フレームから先頭フレームまでを読み込んで、逆方向に配置されたデータをつくり、それを再生させます。

クリックで順再生と逆再生が切り替えられるプログラムを以下に書きます。音源は予め用意して、sketchフォルダ内のdataフォルダ(なければ新規作成)にいれておいて下さい。
尚、プログラムをランさせた時に「Exception in thread "Thread-2" java.lang.OutOfMemoryError:...」のような赤文字のエラーが出たら、メモリーが足りないということなので、MacosXの場合はメニューバーのProcessing>環境設定を選択し(ウィンドウが現れる)、「Set maximum available memory to ... MB」の欄に256MBなど充分なメモリー(曲や音源のサイズ)を記入し、チェック欄にチェックを入れて下さい。Windowsの場合は、File>Preferencesを選択し、同様に充分なメモリー数を記入しチェックを入れて下さい。


//ライブラリの取り込み
import pitaru.sonia_v2_9.*;

//順再生/逆再生の二つのオブジェクトを用意
Sample forwardTune;
Sample reverseTune;

//順再生/逆再生の切替フラグを用意
//trueで順再生、falseで逆再生
boolean direction=true;

void setup() {
size(200,200);

Sonia.start(this);

//使う音源を指定する
forwardTune = new Sample("music.wav");
//音源データの全体の長さ(フレーム数)を取得する
int dataLength=forwardTune.getNumFrames();

//順再生データ用の配列を全データの長さ分だけ用意
float[] forwardArray=new float[dataLength];
//順再生データを配列として読み込む
forwardTune.read(forwardArray);

//逆再生データ用の配列を全データの長さ分だけ用意
float[] backwardArray=new float[dataLength];
//順再生データを逆配列に置き換える
backwardArray=reverse(forwardArray);

//逆再生音源を用意
reverseTune= new Sample(dataLength);
//逆再生データを逆再生音源として書き出す
reverseTune.write(backwardArray);

//まず順再生音源を再生
forwardTune.play();
}

void draw(){
//特になし
}

void mousePressed(){
if(direction==false){
direction=true;
reverseTune.stop();//逆再生停止
forwardTune.play();//順再生
}else{
direction=false;
forwardTune.stop();//順再生停止
reverseTune.play();//逆再生
}
}

public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}


手順としては、用意した音源をSample()で指定し、全体のフレーム数(全データの長さ)をgetNumFrames()で数えます。データを変換するために順再生と逆再生の二つの配列を用意します。全体のフレーム数だけ配列のデータが必要になります。read()を用いて配列として全データを読み込みます。読み込んだ全データをreverse()で逆方向の配列に置き換えます。置き換えられた配列をwrite()で書き出し、逆再生の音源として取り込みます。今回は使いませんでしたが、getCurrentFrame()を用いて、反転する箇所のフレーム数を記憶させておけば、クリックするごとに行ったり来たりするような再生が可能になります。

関連:
Processing サウンド4/スクラッチ」--曲をスクラッチ演奏する
Processing サウンド3/テンポ」--音源再生のテンポ変換をする
Processing サウンド1/Sonia」--音源の再生/停止/ポーズする

*MacOSX(Intel)の場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押してインストールしてください。

 iTunes Music Store(Japan)

Processing サウンド1/Sonia

今回は、Processingを使ってサウンド制御をしてみます。「Sonia」という音のライブラリを使用します。音に関してはこの他に「Minim」や「Ess」というライブラリもあります。

Sonia」を利用するには、
・「Sonia」サイトへ行く。
・「download」をクリック。
・Sonia 2_9 for Processing V90 [ZIP]の[ZIP]部分をクリック。
・ダウンロードが開始され、デスクトップなどに展開する。
・展開したファイル(sonia_v2_9)をMacosXなら/Application/Processing0135/libraries内に入れる。
 WindowsならC:¥Program File¥processing-0135-expert¥libraries内に入れる。
JSynプラグインをインストールする(画面の指示に従って自動インストール)。

・インストール完了
*Processingを開いたままインストールした場合は、Processingを再起動すれば使うことができます。

「Sonia」では、wavまたはaiffのフォーマットを読み込むことができます。まず、これらのフォーマットの音源を用意します。今回はwavフォーマットを使用することにします。

wavフォーマットの音源がない場合は、既にiTunesに登録してある曲(音源)をwavフォーマットに変換し直して使用することができます。

iTuneで音源をwavフォーマットに変換する方法:

・iTunesを起動し、「iTunes/環境設定」を開く。
・環境設定ウィンドウ内の「詳細」をクリック。
・「詳細」設定の「読み込み」をクリック。
・「読み込み方法:」を「WAVエンコーダ」にする。
・「設定」は「自動」でも構いません。
・「OK」ボタンをクリック。
・iTunesのもとの画面に戻り、曲(音源)を選択する。
・メニューバー/詳細から「選択項目をWAVに変換」を選ぶ。

以上で選択した音源はwavフォーマットに変換され、iTunes内に保存されます。
iTunes外の音源も、一旦iTunesに取り込んで変換すれば使うことができます。

用意した音源は、プログラムを書いたファイルのsketchフォルダ内のdataフォルダ内(ない場合は新規作成)に入れておきます。(dataフォルダについては、以前の「Processing 文字と画像」を参照)。
新規sketchを開いたら、一旦保存して、そのsketch名が「sketch_08724a」なら、MacosXの場合/User/username/Documents/Processing/sketch_08724a内にdataフォルダを作成し音源を入れておく必要があります。Windowsの場合、C:¥Documents and Setting¥username¥My Documents¥Processing¥sketch_08724a内となります。

音源は各自用意するか、無料音源サイトなどからダウンロードして下さい。
無料音源サイト:音の杜 http://mmworks.info/otonomori/

まずは、単純に音源を再生するプログラムです。プログラムをランさせれば、音源が再生されます。
尚、プログラムをランさせた時に「Exception in thread "Thread-2" java.lang.OutOfMemoryError:...」のような赤文字のエラーが出たら、メモリーが足りないということなので、MacosXの場合はメニューバーのProcessing>環境設定を選択し(ウィンドウが現れる)、「Set maximum available memory to ... MB」の欄に256MBなど充分なメモリー(曲や音源のサイズ)を記入し、チェック欄にチェックを入れて下さい。Windowsの場合は、File>Preferencesを選択し、同様に充分なメモリー数を記入しチェックを入れて下さい。


//ライブラリを取り込む
import pitaru.sonia_v2_9.*;
//音源tune(名前は任意)を用意
Sample tune;

void setup() {
//とりあえず画面を200角に設定
size(200,200);
//Sonia開始
Sonia.start(this);
//括弧内に音源名を指定し設定する
tune = new Sample("music.wav");
//音源の再生
tune.play();
}

void draw(){
//特になし
}

//Soniaの使用停止
public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}


まず、ライブラリを取り込んで、音源のオブジェクト名tune(名前は任意)を設定します。setup(){...}内で、Soniaの使用開始をしたら、tune = new Sample("music.wav");で、予め用意しておいたdataフォルダ内の音源を指定します。Sample()の括弧内に音源名を「"」マークで両端を括っていれておきます。tune.play()で音源の再生をします。今回の場合はsetup(){...}内にtune.play()が書かれているので、プログラムをランさせると同時に再生が開始されます。画面表示は特に使わないので、とりあえず200ピクセル角に設定してあります。最後のpublic void stop(){...}は、ウィンドウを閉じたときにSoniaの使用を停止するプログラムです。これを書いておかなければ、ウィンドウを閉じてもSonia自体のプログラムはランし続けてしまうことがあるので、忘れずに書いておいてください。

次に、クリックしたら再生し、もう一度クリックしたら停止するプログラムを書いてみます。


//ライブラリを取り込む
import pitaru.sonia_v2_9.*;
//音源tune(名前は任意)を用意
Sample tune;

//再生/停止の切替フラグを用意
//falseの時停止、trueの時再生とする
boolean start=false;

void setup() {
//とりあえず画面を200角に設定
size(200,200);
//Sonia開始
Sonia.start(this);
//音源名を指定し設定する
tune = new Sample("music.wav");
}

void draw(){
//特になし
}

//クリックした場合
void mousePressed(){
if(start==false){//フラグが停止の時
start=true; //フラグを再生にする
tune.play(); //音源再生

}else{ //フラグが再生に時
start=false; //フラグを停止にする
tune.stop(); //音源停止
}
}

//Soniaの使用停止
public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}


再生と停止を切り替えるためにboolean型の変数(フラグ)start(名前は任意)を用意し、falseなら停止、trueなら再生という状態をクリックするごとに記憶させておきます。同時にそれに応じて停止/再生をtune.stop()とtune.play()で設定します。
ただ、このままでは再生する度に音源の冒頭部分に戻ってしまいます。効果音のような短い音源の場合なら、この設定でもいいのですが、曲にようにもう少し長い音源の場合は、ポーズ(一時停止)させたほうがいいかもしれません。
以下では、クリックして停止したときに、曲の停止箇所を記憶させておき、もう一度クリックした時に、その続きから再生されるようにしてみます。


//ライブラリを取り込む
import pitaru.sonia_v2_9.*;
//音源tune(名前は任意)を用意
Sample tune;

//再生/停止の切替フラグを用意
//falseの時停止、trueの時再生とする
boolean start=false;

//音源全体の長さの変数
int totalFrames;
//再生箇所(停止箇所)の変数
int playHead;

void setup() {
//とりあえず画面を200角に設定
size(200,200);
//Sonia開始
Sonia.start(this);
//音源名を指定し設定する
tune = new Sample("music.wav");
//音源の長さを取得する
totalFrames=tune.getNumFrames();
}

void draw(){
//特になし
}

//クリックした場合
void mousePressed(){
if(start==false){//フラグが停止の時
start=true; //フラグを再生にする

//再生箇所指定で音源再生
tune.play(playHead,totalFrames);

}else{ //フラグが再生に時
start=false; //フラグを停止にする

//停止箇所を記憶させる
playHead=tune.getCurrentFrame();
tune.stop(); //音源停止
}
}

//Soniaの使用停止
public void stop(){
Sonia.stop();
super.stop();
}


音の場合、通常サンプルレートと呼ばれる数値でデータ量が扱われます。CDなどの場合44100Hzであり、1秒間に44100個の信号が扱われます。2秒ならその倍の88200個の信号になるので、基準のサンプルレートが44100Hzであれば、その数値を数えれば、再生時間(サンプル数)が計算できます。上のプログラムでは、まずtotalFramesという変数を用意して、getNumFrames()という関数で音源全体の時間の長さ(サンプル数)を取得しておきます。10秒間の音源であれば、44100×10=441000となります。そして、playHeadという一時停止させる箇所を記憶させておく変数を用意し、getCurrentFrame()によって、現在の再生箇所を取得します。つまり、マウスをクリックして停止するときに、その停止箇所を記憶させることになります。つぎに、tune.play(playHead,totalFrames)というように括弧内に再生開始箇所と終了箇所を指定して再生させます。こうすることで、クリックで停止させるごとに、停止箇所を記憶しておき、もう一度再生させるときに、前回の停止箇所から再生させることが可能になります。

関連:
Processing サウンド4/スクラッチ」--曲をスクラッチ演奏する
Processing サウンド3/テンポ」--音源再生のテンポ変換をする
Processing サウンド2/逆再生」--逆再生の音源をつくる

*MacOSX(Intel)の場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押してインストールしてください。

 iTunes Music Store(Japan)

7/08/2008

7/12 講評会/前期最終授業

次回7/12は前期最終授業となります。
Wooden Stick」、「Fablic Square」の講評会を行います。
前期では、プログラミングや電子工作のスキルを身につけることを中心に行って来ました。幾つかの技術を組み合わせて、ひとつの表現物としてまとめあげられればいいのですが、まだ作品的にまとまらない実験段階のものでも構いませんので、いままでの成果を各自持参して来て下さい。

7/05/2008

Arduino マトリクスLED1

今回はマトリクス LEDの表示実験をします。秋月電子で購入した8×8マトリクスLEDを使用します。8×8なので合計64個のLEDが搭載されています。それぞれのLEDを直接点灯させるためには、64個分の端子が必要であり、Arduinoの端子の数以上になってしまいますが、ダイナミック点灯(説明以下)という方法で可能になります。
ArduinoにはマトリクスLED用ライブラリWiringのライブラリを利用)を使う方法もありますが、MAX7219というLEDディスプレイドライバICを必要とします。このICを使えば、Arduinoからはシリアル通信を通して3本の線で制御することができます(MAX7219との接続サンプル)。また、74HC595というICを二つ使う方法(サンプル)もあります。
今回はICを使わずに、マトリクスLEDの16個の端子にArduinoを接続する方法で制御します。16個の端子のうち8個がアノード(プラス)で残り8個がカソード(マイナス)の端子になります。LEDの点灯箇所と端子の対応は以下のようになります。LEDモジュールの4辺(側面)には小さな凹凸があるので、それを手掛かりに向きを合わせて下さい。



Arduinoからはダイナミック点灯という方法で制御することになります。そうすることで、合計16本の端子で64個のLEDを個別に制御することができます。ダイナミック点灯は、順番に一列(8個のLED)ずつ高速点灯させ、人間の目には8列全部が同時に点灯しているように見せる方法です。列ごとに点灯させる順番やタイミングをdigitalWrite()のHIGH/LOWの組合わせで制御します。基本的には、横方向の端子にプラスを、縦方向の端子にマイナスを接続することで、その交差した部分のLEDが点灯する仕組みになっています。
Arduinoのデジタル出力ピンは、通常0から13番までしかないのですが、pinMode()で設定することで、アナログ入力の6個のピン(0から5番ピン)もデジタル出力用に切り替えることができます。その場合、順番にデジタル出力14から19番のピンとして扱うことができ、合計で20個のデジタル出力が可能になります。もともとデジタル入出力ピンの0番と1番はシリアル通信などで使うので(プログラムをアップロードするときにも干渉することがあるので)、できれば接続しないほうがいいでしょう。今回は2番ピンから17番ピンまでを使うことにします。
LEDのカソード側(マイナス側)には抵抗(1KΩ)を取付けます。Arduinoのデジタル出力13番ピンには既に1KΩの抵抗が内蔵されているので、それ以外の7端子に取付けることとします。抵抗をつけなくても多少負荷はかかりますが実験はできます。ただし、Arduinoの13番ピンを接続している列(4列目)だけが、暗くなってしまいます。
接続方法は以下のようになります(画像をクリックすれば大きくなります)。ブレッドボードで実験する場合、大きなもの(幅のあるもの)を用意するか、小さなブレッドボードを2枚用意して、2枚にまたがるようにLEDモジュールを差し込むと作業しやすいと思います。



それぞれのArduinoの出力ピンで行と列で表せば、以下のようになります。



まず、一行ずつ点灯させていきます。
PIN_2行目のPIN_10列目とPIN_12列目の二つを点灯させるためには、

PIN_2:HIGH
PIN_10:LOW
PIN_12:LOW

となりますが、同時に消灯させる列もあるので

PIN_11:HIGH
PIN_13:HIGH
PIN_14:HIGH
PIN_15:HIGH
PIN_16:HIGH
PIN_17:HIGH

とします。行(PIN_2〜PIN_9)、列(PIN_10〜PIN17)とすれば、
点灯させるには、

行:HIGH、列:LOW

という組合わせになり、
消灯させるには、

行:HIGH、列:HIGH
行:LOW、列:HIGH
行:LOW、列:LOW

という3つの組合わせがあります。列(縦)側の端子と行(横)の端子の両方をHIGH(5V)にすると消灯するということを覚えておいて下さい(電位差が0Vになるので)。それ以外の「LOW:HIGH」、「LOW:LOW」の組合わせでも消灯します。

次のPIN_3行目に移る前に(ある程度の時間点灯させた後に)PIN_2行目をLOWにすることで、次回PIN_3行目を制御するときにPIN_2行目が点灯しないように後処理しておきます。PIN_3行目についても同様の手順で行い、合計8回高速に繰り返すことで、全体が点灯しているように見えます。

まずは、以下のプログラムで、64個のLEDが順番に個別に点灯するか実験してみます。


void setup(){
//16本のピン(2~17)を出力に設定
for(int i=2;i<=17;i++){
pinMode(i,OUTPUT);
}
}
void loop(){
//行(横)の繰り返し処理
for(int i=2;i<=9;i++){ //行(2~9番ピン)
digitalWrite(i,HIGH); //HIGHで点灯

//列(縦)の繰り返し処理
for(int j=10;j<=17;j++){ //列(10~17番ピン)
digitalWrite(j,LOW); //LOWで点灯
delay(100); //点灯時間
digitalWrite(j,HIGH); //列をオフにする
}

digitalWrite(i,LOW); //行をオフにする
}
}


それぞれ一つずつ順番に点灯していけば、配線などに間違いがないということになります。プログラムの順番としては、1行目の中の1列目から8列目までを順番に点灯し、次に2行目の中の1列目から8列目までを順番に点灯し、同様に8行目まで繰り返します。delay(100)の部分が一つのLEDの点灯時間であり、0.1秒に設定されています。この点灯時間を短くしていくと、残像現象により一度に複数のLEDが点灯しているように見え始めます。次のサンプルでは、点灯時間を0.03秒に設定し、二次元配列を用いて、予め用意しておいた表に基づいて点灯させる方法を行います。


boolean matrix[8][8]={
{0,0,0,1,1,0,0,0},
{0,0,1,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0},
{0,1,1,1,1,1,1,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0}
};

void setup(){
for(int i=2;i<=17;i++){
pinMode(i,OUTPUT);
digitalWrite(i,LOW);
}
}
void loop(){
for(int i=2;i<=9;i++){
digitalWrite(i,HIGH); //行:HIGHで点灯
for(int j=10;j<=17;j++){
if(matrix[i-2][j-10]==1){//点灯条件
digitalWrite(j,LOW); //列:LOWで点灯
}
//上のif文のかわりに以下でも可
//digitalWrite(j,!matrix[i-2][j-10]);

delayMicroseconds(300);//0.03秒点灯
digitalWrite(j,HIGH);//オフにする
}
digitalWrite(i,LOW);//オフにする
}
}


8×8の二次元配列matrix(名前は任意)を用意して、その配列内に0か1で消灯/点灯の表をつくります。matrix[行][列]という対応になります。matrix[0][3]であれば、0行3列目の値となります。
このフォーマットをもとに、とりあえず「A」という文字をつくってみました。表の「1」のところを点灯させるために、if文で条件設定し、表座標の値が「1」なら、その箇所をLOWで出力します。今回接続しているピンの番号と配列の順番の数値のつじつまを合わせるために、「matrix[i-2][j-10]」としています(行:2番ピンが0番目の内部配列に対応するので[i-2]、列:10番ピンが内部配列内の0個目の値に対応するので[j-10]になります)。if文を使わずに、digitalWrite(j,!matrix[i-2][j-10])と書いても同じことになります。今回は、LOWで点灯するので、「!」を使って表座標の値が「0」のとき「1」(HIGH)になり、「1」のとき「0」(LOW)になるように反転します。
delayMicroseconds(300)は、一つずつ高速に点滅する時間です。高速なので点滅しているようには見えませんが、もし点滅しているように見えてしまう場合は数値を低くして、点滅のスピードを上げて下さい。
このように二次元配列matrixを使うことで、64個分のLEDの点灯/消灯状態を指定して表示可能になります。

次は表示文字をカスケーディング(文字が流れるように動く)してみたいと思います。左向きに文字が流れるようにするには、

matrix[k][l]=matrix[k][l+1];

というように、配列内の縦一列の値を右隣の値(+1の列の値)に移し替えればいいことになります。さらに、左側へ流れた文字が再び右側から出てくるように繰り返して表示されるようにするためには、画面右端の8列目の値(配列内7番目の値)が、1列目(配列内0番目の値)になるようにします。使用している二次元配列は8×8ですが、余白をもう一列つけたして8×9にしておきます。それで、

matrix[k][8]=matrix[k][0];

とすれば、余白である9列目(配列内の8番目の値)に1列目(配列内の0番目の値)が代入され、繰り返し表示されることになります。しかしこのままでは、横に流れるスピードが速すぎるので、while文を用いて表示される時間を引き延ばします。while文では、以下のように()内に条件を入れ、その条件が満たされている限り繰り返し処理を行います。

int count=5;
while(count>0){
//繰り返される内容をここに書く

count--; //カウント数を減らしていく
}

という書き方をすれば、while(){...}内の処理を5回繰り返すということになります。つまり、先ほどのLEDを順番に点灯させるプログラム全体をwhile(){...}で括ってしまうということになります。以下のプログラムでは、1ループの中で、LEDを表示させる処理を5回繰り返し、それからカスケーディングのための処理を1回行う内容になります。


//余白の列を付けたし配列を8x9にしておく
boolean matrix[8][9]={
{0,0,0,1,1,0,0,0,0},
{0,0,1,0,0,1,0,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,1,1,1,1,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0}
};

void setup(){
for(int i=2;i<=17;i++){
pinMode(i,OUTPUT);
digitalWrite(i,LOW);
}
}
void loop(){
int count=5;//この値を大きくすればゆっくり流れる
while(count>0){
for(int i=2;i<=9;i++){
digitalWrite(i,HIGH); //行:HIGHで点灯
for(int j=10;j<=17;j++){
if(matrix[i-2][j-10]==1){//点灯条件
digitalWrite(j,LOW); //列:LOWで点灯
}
//上のif文のかわりに以下でも可
//digitalWrite(j,!matrix[i-2][j-10]);

delayMicroseconds(300);
digitalWrite(j,HIGH);//オフにする
}
digitalWrite(i,LOW);//オフにする
}
count--;//回数カウント1回減らす
}

//カスケーディング
for(int k=0;k<=7;k++){
//0列目から余白の8列目まで計算する
for(int l=0;l<=8;l++){
if(l==8){ //配列8列目は0列目の値を代入
matrix[k][8]=matrix[k][0];
}else{ //それ以外の列は+1列の値を代入
matrix[k][l]=matrix[k][l+1];
}
}
}
}


また、配列を大きくして以下のようにすれば、複数の文字を表示できます。


//8x25の配列にする(25列目は余白)
boolean matrix[8][25]={
{0,0,0,1,1,0,0,0,0,1,1,1,1,1,0,0,0,0,1,1,1,1,0,0,0},
{0,0,1,0,0,1,0,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,1,1,1,1,0,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0},
{0,1,1,1,1,1,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,0,0,0,0,1,0,0},
{0,1,0,0,0,0,1,0,0,1,1,1,1,1,0,0,0,0,1,1,1,1,0,0,0}
};

void setup(){
for(int i=2;i<=17;i++){
pinMode(i,OUTPUT);
digitalWrite(i,LOW);
}
}
void loop(){
//変更なし
int count=5;
while(count>0){
for(int i=2;i<=9;i++){
digitalWrite(i,HIGH);
for(int j=10;j<=17;j++){
digitalWrite(j,!matrix[i-2][j-10]);
delayMicroseconds(300);
digitalWrite(j,HIGH); //LED OFF
}
digitalWrite(i,LOW); //LED OFF
}
count--;
}

//カスケーディング
for(int k=0;k<8;k++){
//以下の配列数の値を変更しておく
for(int l=0;l<=24;l++){
if(l==24){
matrix[k][24]=matrix[k][0];
}else{
matrix[k][l]=matrix[k][l+1];
}
}
}
}


今回のプログラムでは、loop(){...}内に、while(){...}という小さなループがあり、その中に、for(){...}で横1行ずつの繰り返し処理を行い、さらにその中にもうひとつのfor(){...}で縦1列ずつの繰り返し処理を行うというように、何重にも繰り返しループの処理が組み込まれています。結果的なコードを見ると分かりにくいかもしれませんが、最初から順を追って考えていけば、その仕組みが見えてくると思います。

関連:MAX7219(LEDディスプレイドライバIC)を用いる方法




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