以下では、前回使用した可変抵抗器を用いて、可変的に周波数をつくりだし、圧電スピーカを鳴らす実験をしてみます。
Arduinoのプログラム:
int val=0;
void setup(){
pinMode(13,OUTPUT);
}
void loop(){
val=analogRead(0);
digitalWrite(13,HIGH);
delay(val);
digitalWrite(13,LOW);
delay(val);
}
音はでますが、あまりいい音ではないので、周波数を細かくするために、delay()のかわりにdelayMicroseconds()を用いて同様にテストしてみます。delayMicroseconds()は、delay()の1/1000の時間、つまり1マイクロ秒(1/1000000秒)が単位となります。高音領域が高周波になりすぎないように、valに予め+500のオフセットを設け、500〜1523までの値がdelayMicroseconds()に入ることにします。ちなみに、Arduinoサイトの説明によると、delayMicroseconds()の()内に入れられる数値は、最大で「16383」であり、delayMicroseconds(0)というように()内に「0」を入れると0秒ではなく、それよりも長い時間(~1020マイクロ秒)ディレイしてしまうと書いてあります。設定するときは注意して下さい。
int val=0;
void setup(){
pinMode(13,OUTPUT);
}
void loop(){
val=analogRead(0)+500;
digitalWrite(13,HIGH);
delayMicroseconds(val);
digitalWrite(13,LOW);
delayMicroseconds(val);
}
圧電スピーカは、音を鳴らす以外にセンサとして使うこともできます。圧電スピーカとLEDを直結し、圧電スピーカを指先でたたいて衝撃を与えると電源がなくてもLEDが一瞬発光します。
この発電原理を利用して、圧電スピーカをマイクのような衝撃センサとして用いることが可能となります。圧電スピーカからの電圧をanalogRead()で読み取って、どの程度の値が得られるかテストしてみます。
読み取り値などを画面に出力するには、シリアル通信機能を用いて以下のようなプログラムを付け足し、プログラムが開始したら、Arduinoの画面上のSerial Monitorボタンを押します。
初期設定のSerial.begin(9600)は、通信速度を9600に設定し、シリアル通信を開始するという意味です。Serial.println(val)は、モニタリングするためにvalの値をシリアル通信を用いて出力します。Serial.println()は、データを毎回改行しながら出力します。もうひとつSerial.print()という、改行せずにそのままデータを送り出すものもあります。今回はモニタリングするために、改行して出力したほうが見やすいので、Serial.println()の方を使います。
圧電スピーカに衝撃を与えると値が変化することが確認できます。出力される値が10以上であれば、衝撃を加えたことに反応しているとみなすこととします。以下に、圧電スピーカからの衝撃によってオン/オフするLEDのプログラムを書きます。boolean型の変数を用いて、以前Processingで用いたトグルスイッチのプログラムを付け足します。boolean型の変数checkがfalseの時はLEDがオフの状態、checkがtrueの時はオンの状態とします。
int val=0;
boolean check=false;
void setup(){
//13番ピンをLEDの出力に設定
pinMode(13,OUTPUT);
}
void loop(){
//圧電スピーカ0番ピンの読み取り値
val=analogRead(0);
//読み取り値が10以上の場合
if(val>10){
if(check==false){ //LEDオフ状態の場合
digitalWrite(13,HIGH); //オンに切替
check=true; //オンの状態として記憶
}else{ //LEDオン状態の場合
digitalWrite(13,LOW); //オフに切替
check=false; //オフの状態として記憶
}
}
delay(100);
}
Arduinoのサイト内のLearning/Examples/SoundページにもPlay Melodies with a Piezo Speakerという名前で、圧電スピーカのサンプルが掲載されています。
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