INDEX(各項目ごとの目次)

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2008年用ですが、部分的に内容を更新しています(2010/06/14)。
また、[建築農業工作ゼミ2009-2010]とも連動していますので、そちらにも幾つかサンプルがあります。
:

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4/07/2009

書籍:Programming Interactivity


Programming Interactivity: Rough Cuts Version
A Designer's Guide to Processing, Arduino, and openFrameworks
http://oreilly.com/catalog/9780596800581/index.html


1/30/2009

目次:Arduino


【変更】以下はArduino1.0まで対応したプログラム内容です。
特にシリアル通信においては、Arduino2.0使用の際、バイト送信する場合、
Serial.print(value,BYTE);
のかわりに、
Serial.write(value);
を使用してください。


・Arduinoボード購入先については、ページ右下のショップリストに掲載(秋葉原のマップはこちら)。
Arduino 日本語リファレンス

書籍:Books
Arduinoをはじめよう
Making Things Talk -Arduinoで作る「会話」するモノたち
Prototyping Lab ―「作りながら考える」ためのArduino実践レシピ
CQ ham radio (ハムラジオ)増刊 マイコンと電子工作No.1 電脳Arduinoでちょっと未来を作る 2010年 01月号 [雑誌]
アーデュイーノ互換マイコン・ボードを作る (プリント基板付き電子工作解説書シリーズ)
Physical Computing: Sensing and Controlling the Physical World with Computers
Programming Interactivity: Unlock the Power of Arduino, Processing, and Openframeworks
Practical Arduino: Cool Projects for Open Source Hardware (Technology in Action)
Arduino Cookbook (Oreilly Cookbooks)

基本操作:Basics
Arduinoのセッティング」--Arduino 0018のダウンロード/インストールの仕方
Arduino基盤の概要」--Arduino基盤の機能や端子の説明
Arduino LEDの点滅」--プログラム、アップロードの仕方、LEDを点滅させる
Arduino 7セグLEDの点灯」--7セグLEDの接続/表示方法
Arduino アナログ入出力」--LEDの明暗をコントロールする

入出力部品の種類:Input/Output Parts and Materials
センサについて」--赤外線距離センサ、光センサ、タクトスイッチの接続と入力方法
センサについて2」--各ショップにおけるセンサの種類(秋月、千石、共立、Sparkfun)
出力方法について」--表示、アクチュエータ、熱、音などの出力部品の種類について
Arduino モータドライバ+モータ」--モータドライバやDCモータの種類/選び方
スピーカ/音出力について」--通常のコーンスピーカ以外の特殊なスピーカなどについて
導電性素材/材料について」--電気を通すことができる様々な材料について
素材実験/鉛筆の描画線」--紙の上に鉛筆で描いた線を可変抵抗として使う
素材実験/小型・薄型の材料」--チップLEDやペーパーバッテリなどの小型部品について

センサ(入力系)各種:Sensors/Inputs
センサについて」--赤外線距離センサ、光センサ、タクトスイッチの接続と入力方法
Arduino 圧電スピーカ」--ブザー、センサとして圧電スピーカを使う/シリアルモニターの仕方
Arduino 加速度センサ」--加速度センサで物体の傾斜角を計測する
Arduino デジタルコンパス/HMC6352」--方位センサ「HMC6352」の使い方
Arduino 距離センサ/超音波レンジファインダー」--Parallax「Ping)))」の使い方
Arduino-Processing BlueTooth通信+曲げセンサ 」--曲げセンサの入力値をBluetoothで送信する
Arduino タッチパネル(4線式)」--4線式タッチパネルの接続方法/使い方
Arduino タッチセンサ」--抵抗だけでタッチセンサをつくる
Arduino デジタルカラーセンサ S9706」--RGB同時測光カラーセンサの実験
光センサ フォトICダイオード S9648-100」(建築農業工作ゼミ2009より)
温・湿度センサ SHT-71」(建築農業工作ゼミ2009より)
温度センサ LM35DZ」(建築農業工作ゼミ2009より)
温度センサ LM60BIZ」(建築農業工作ゼミ2009より)
Arduino:7セグ+照度センサNJL7502L」--照度センサで得た値を7セグを用いて表示する

マトリクスLED:Matrix LED
Arduino マトリクスLED1」--マトリクスLEDをArduinoに直結して表示する
Arduino マトリクスLED2/MAX7219」--LEDドライバMAX7219でマトリクスLED表示する
Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ」--Webカメラの映像をマトリクスLEDに映す

サーボ/モータ/モータドライバ:Servos/Motors/Motor drivers
Arduino サーボ制御」--PWM、ライブラリ、パルスによるサーボ制御
Arduino 小型DCモータ/TA7291P」--モータドライバTA7291Pでモータを制御する。
Arduino モータドライバ+モータ」--モータドライバやDCモータの種類/選び方

シリアル通信:(パソコン上のProcessingプログラムとの通信)Serial communication
Arduino-Processing シリアル通信1」--ひとつの値を送信する(非同期通信)
Arduino-Processing シリアル通信2」--複数の値を送信する(同期通信)
Arduino-Processing シリアル通信3」--大きな値を複数送信する(ビット演算の説明)
Processing-Arduino シリアル通信4」--Processingの図形をマウスで動かしてArduinoを制御
Arduino-Processing シリアル通信5」--大きな値、複数の値を文字列で一括送信する
Arduino-Processing シリアル通信6」--複数のArduinoをProcessingを通してシリアル通信する

ワイヤレス/ネットワーク通信:Wireless/Network comminication
Arduino+Xbee Shield/Processing+XBee Explorer USB」--Xbee、XBee Explorer USBを用いて無線通信する
Arduino-Processing BlueTooth通信+曲げセンサ 」--曲げセンサの入力値をBluetoothで送信する
Processing-Arduino ネットワーク制御」--ネットワークを通してサーボ、LEDを制御する
Arduino Ethernet Shield」--イーサネットシールドを使って、ArduinoをWebサーバとして機能させる
Arduino Mega + Ethernet Shield」--未対応のArduino Megaにイーサネットシールドを重ねて使う方法
Arduinoで計測した値を指定のwebサーバに送信/保存する」(建築農業工作ゼミ2009より)

ビデオ信号/TV:Video signal/TV
Arduino ビデオ信号/テレビ画面に出力」--Arduinoを使ってテレビ画面に模様や矩形を表示する
Arduino ビデオ信号/バウンドするドット」--Arduinoを使ってテレビ画面に動く映像を表示する

ライブラリ:Libraries
Processing-Arduino Firmataライブラリ」--ProcessingでArduino基板の各設定をし制御する。
Arduino PID制御ライブラリ」--PID制御用の専用ライブラリ

シールド/ハードウェア:Shield/Hardware
Arduino TouchShield Slide」--Liquidwireが販売しているArduino用OLEDタッチパネルスクリーン
Arduino Li-ionバッテリ Litium Backpack Stealth」--Arduino基板用リチウムイオン充電電池パック
Arduino AC Power Shield」--交流電源を制御するArduinoシールド
Arduino Mega+Arduino IDE version 0015」--54個のデジタル入出力ピンがある大型のArduino基板
Arduino Mega:ピンマッピング」--Arduino MegaボードとATmage1280のピン配置関係
Arduino Mega:analogRead 8~15番ピンのバグ」--Arduino0017におけるバグの解決方法
Arduino Quad Core Quadruino」--ATmega328を4個搭載したArduino基板:Quidruino
DSbrut」--LilyPad ArduinoでプログラムできるニンテンドーDS用のカートリッジ基板

目次:Processing

*以下のサンプルは、Processing1.5バージョンを前提としたプログラムです。現行(2013年時点)のProcessing2.0では変更点がいくつかあるので、そのままでは動作しないプログラムもあります(videoライブラリなど)。近日中に記載内容をProcessing2.0にあわせて変更していきたいと思います。もうしばらくお待ち下さい。

書籍:Books
Built with Processing[Ver. 1.x対応版] -デザイン/アートのためのプログラミング入門
ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法
Getting Started With Processing
Processing: A Programming Handbook for Visual Designers and Artists
Processing: Creative Coding and Computational Art (Foundation)
Learning Processing: A Beginner's Guide to Programming Images, Animation, and Interaction
Programming Interactivity: Unlock the Power of Arduino, Processing, and Openframeworks

基本操作:Basics
Processingのダウンロードとインストール」--Processingのセッティング。
Processingの基本操作 その1」--プログラムの仕方。
Processingの基本操作 その2」--図形の描画。
Processingの基本操作 その3」--図形を動かす。
Processingの描画サンプル」--図形を動かすサンプル。
Processing マウス入力1」--マウスボタン/クリック。
Processing マウス入力2」--マウスに合わせて図形を動かす/図形をドラッグする。
Processing マウス入力3」--図形の上にマウスが重なると色が変わる/ロールオーバー。
Processing マウス入力4」--トグルボタン/フラグ/3回押すとオンになるスイッチ。
Processing 文字と画像」--文字(フォント)の表示方法、画像の取り込みと表示方法。
Processing 手描きの線の表現」--手描きで自由に線を描く。
Processing ドラッグしながら図形を描く」--描画ソフトのように矩形をドラッグして描く。
Processing:デジタル時計のプログラム」--時間に合わせて文字列を表示する。
Processing:アナログ時計のプログラム」--時間に合わせて図形を回転させる。

サウンド:Sound
Processing サウンド/Sonia JSynプラグイン」--MacOSX(Intel)は、JSynプラグイン再インストールが必要。
Processing サウンド1/Sonia」--Soniaライブラリで音源の再生/停止/ポーズする。
Processing サウンド2/逆再生」--Soniaライブラリで逆再生の音源をつくる。
Processing サウンド3/テンポ」--Soniaライブラリで音源再生のテンポ変換をする。
Processing サウンド4/スクラッチ」--Soniaライブラリを使って曲をスクラッチ演奏する。
スピーカ/音出力について」--通常のコーンスピーカ以外の特殊なスピーカなどについて

ファイル選択/読み込み/書き出し:File chooser/File loading/File output
Processing FileChooser/ファイル選択画面の表示」--Java Swingファイルチューザー(画像/音源ファイル読み込み)。
Processing FileChooser2」--ファイルチューザーで画像を選択表示、ドラッグ可能にする。
Processing ドラッグした図形の動きを記録/保存/再生する」--データのセーブ/ロードを使ったサンプル。

Webカメラ:Web camera
Processing Video (Webカメラ)」--Webカメラの使い方/映像にフィルタをかけて表示。
Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ」--Webカメラ映像をマトリクスLEDに映す。
Processing Webカメラを光センサとして使う」--点光源で画面内に線を描く。
Processing Webカメラ/定点記録画像」--Webカメラ映像を0.5秒おきに画像保存(JPEG)する。
Processing Webカメラ/カラートラッキング」--Webカメラを使い、色を手がかりに物体を追いかける。
Processing Webカメラ/モーショントラッキング」--Webカメラを使って動体検知する。

シリアル通信:(センサ/アクチュエータ+Arduino基板との通信)Serial communication
Arduino-Processing シリアル通信1」--ひとつの値を送信する(非同期通信)。
Arduino-Processing シリアル通信2」--複数の値を送信する(同期通信)。
Arduino-Processing シリアル通信3」--大きな値を複数送信する(ビット演算の説明)。
Processing-Arduino シリアル通信4」--Processingの図形をマウスで動かしてArduinoを制御。
Arduino-Processing シリアル通信5」--大きな値、複数の値を文字列で一括送信する。
Arduino-Processing シリアル通信6」--複数のArduinoをProcessingとシリアル通信する。

ネットワーク/ワイヤレス通信:Network/Wireless communication
Processing-Arduino ネットワーク制御」ネットワークを通してサーボ、LEDを制御する。
Processing HTTPサーバ/Webページ表示」--Networkライブラリを使ってWebサーバとして機能させる。
Arduino+Xbee Shield/Processing+XBee Explorer USB」--Xbee、XBee Explorer USBを用いて無線通信する。
Arduino-Processing BlueTooth通信+曲げセンサ」--曲げセンサの入力値をBluetoothで送信する。

その他:Others:3D models/Sudden Motion Sensor(Mac)/QR code/Firmata library
Processing 3Dモデル/OBJ Loader」--外部制作した3Dモデルを読み込む。
Processing 緊急モーションセンサー(Mac)」--緊急モーションセンサーで3Dモデルを動かす。
Processing QRコード/2次元コード」--QRコードを生成/読み込み/解読する。
Processing-Arduino Firmataライブラリ」--ProcessingでArduino基板の各設定をし制御する。
Processing ライブラリのインストール先(v149以降)」バージョン149以降のライブラリインストール変更点。
ProcessingプログラムをApplet表示する方法」--プログラムをWeb上でAppletを使って表示する。

12/21/2008

Processing-Arduino Firmataライブラリ

今回は、「Firmataライブラリ」のテストを行いたいと思います。
通常Processing-Arduinoの間を通信させるときにはシリアル通信を使い、Processing側のプログラムとArduino側のプログラムをそれぞれ別々に書いていましたが、「Firmataライブラリ」を使うことで、Processing側から直接Arduinoをプログラムし制御することが可能になります(パソコンにUSB接続したArduino基板をProcessing側からのプログラムだけで操作できるので便利です)。

Firmataライブラリを使うための準備:
・まずFirmataライブラリをダウンロードし、Processingのlibrariesフォルダ内にインストールします。
・Arduino-0012であればArduino用Firmataライブラリは含まれているので、メニューバーのSketchBook>Examples>Library-Firmata>StandardFirmataを開き、Arduino基板にアップロードしておきます。Arduinoのセッティングは以上です。

今回はProcessing用のFirmataライブラリに含まれているサンプルを用いたいと思います。
Processingを開いて、File>Sketchbook>libraries>arduino>examples>arduino_outputを選択します。
以下のようなプログラムが表示されるはずです。

import processing.serial.*;

import cc.arduino.*;

Arduino arduino;

color off = color(4, 79, 111);
color on = color(84, 145, 158);

int[] values = { Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW,
Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW,
Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW, Arduino.LOW };

void setup() {
size(470, 200);

println(Arduino.list());
arduino = new Arduino(this, Arduino.list()[0], 115200);

for (int i = 0; i <= 13; i++)
arduino.pinMode(i, Arduino.OUTPUT);
}

void draw() {
background(off);
stroke(on);

for (int i = 0; i <= 13; i++) {
if (values[i] == Arduino.HIGH)
fill(on);
else
fill(off);

rect(420 - i * 30, 30, 20, 20);
}
}

void mousePressed()
{
int pin = (450 - mouseX) / 30;

if (values[pin] == Arduino.LOW) {
arduino.digitalWrite(pin, Arduino.HIGH);
values[pin] = Arduino.HIGH;
} else {
arduino.digitalWrite(pin, Arduino.LOW);
values[pin] = Arduino.LOW;
}
}


Processing上でこのプログラムをランさせます。この時点でProcessingから、Arduino基板の各ピンの入出力設定がなされます。Processingでは以下のような画面が現れます。



14個ならんでいる正方形をそれぞれクリックすれば(クリックするとその正方形は塗りつぶされる)、Arduinoの0番ピンから13番ピンの合計14個のピンに対応してデジタル出力されます(Processing画面上の左端の正方形がArduinoの13番ピンに対応)。試しにProcessing画面上左端の正方形をクリックすると、13番ピンに接続されたLED(基板内蔵LED)が点灯します。同様に他の正方形をクリックすれば、それに対応したピンからデジタル出力されることが確認できます(各ピンにLED+抵抗:220Ωを接続して下さい)。
ただし、0番ピンと1番ピンに関しては、Processing-Arduino間でのシリアル通信で使用されているため、クリックしても反応しないので、2番ピンから13番ピンでのデジタル出力制御となります。

Processingのプログラム上で、

arduino.pinMode(ピン番号, 入出力設定);

とすれば、Arduinoの任意のピンの入出力設定(Arduino.INPUT または Arduino.OUTPUT)を行うことができます。
出力をHIGHかLOWにするには、

arduino.digitalWrite(ピン番号, 出力値);

で、出力値をarduino.LOWかarduino.HIGHで設定します。
そのほか、

デジタル入力:arduino.digitalRead(ピン番号)
アナログ入力:arduino.analogRead(ピン番号)
アナログ出力:arduino.analogWrite(ピン番号,出力値)

という感じになるので、arduino.を頭につければ、Arduino上でのプログラムとほぼ同じです。

11/29/2008

Processing Webカメラ/モーショントラッキング

今回は、Webカメラ(USBカメラ)を使ってProcessing上で動体検知/動体追跡の実験を行ってみます。前回の「Processing Webカメラ/カラートラッキング」に似たプログラムですが、特定の色を追いかけるのではなく、画面上で動いている物体を検知し、その動きの方向に合わせて物体の座標値を取得します。逆に、動いている物体が画面内に見当たらない場合は、なにも検知しないことになります。

*Windowsの場合、そのままの設定ではこのVideoライブラリを使用することができません。WinVDIG 1.0.1をインストールする必要があります。


各ピクセルの色の取得:

・カメラ画像における、前回の画面と今回の画面の各ピクセルの色を比較します。
・320×240の画面サイズであれば76800個のピクセルをfor()を使って繰り返しの比較処理をさせることになります。
・各ピクセルの色を抽出するには、pixels[i]で順番にひとつずつピクセルを取り出します。
pixels[i]は、画面内のi番目のピクセルの色の値を返します。
・さらに、その一つのピクセルをRGBの3色に分解し、それぞれの値を取得します。
・3色のそれぞれの値を取得するには、red()green()blue()を用います。
・red(pixels[i])と書けば、そのピクセルの赤の値を取得できます(緑、青についても同様に処理)。

色の比較:
前回と今回の画面内のピクセルを比較するためには、一旦前回の全ピクセルの色情報を配列に代入して記憶させておきます。そして、記憶させておいた前回の色情報と今回の色情報を各ピクセルごとに比較します。
・色を比較するには、「前回の赤の値」から「今回の赤の値」を差し引きします(最終的に、絶対値abs()を使うので逆でも大丈夫です)。
・各色の値は0〜255までの段階があるので、その数値の差となります。緑や青についても同様に値の差を求めておきます。
・各色において、ある一定以上の差があるときに、画面内に「動作」があったと見なします。
・多少細かなノイズなどが含まれるので、差についてはある程度の許容値を設けておきます。例えば、±20以内の差であればノイズと見なし「動作なし」と判断し、それ以上の差があるときにだけ「動作あり」と見なすことにします。

平均値で座標を求める:
上記の方法で、設定した許容値を超えるピクセルがあったときに、そのピクセルの画面内でのXY座標値を調べておきます。今回の方法では、許容値を超えるピクセル(変化があったピクセル)のXY座標と個数から平均値を求め、その値をXとYの座標値として利用することにします。
例えば、X座標値100に10個、101に12個、102に8個あるときは、(100*10+101*12+102*8)/(10+12+8)=100.9333となり、この値を平均値としてX座標値にします。


(緑の部分が変化のあったピクセル、赤い正方形の位置がそれらの平均座標値、左上に許容値表示)


「変化があったピクセルを緑で表示し座標値を求めるプログラム」:
以下のプログラムでは、見やすくするために、変化があったピクセルを緑color(0,255,0)で塗りつぶすことにします。そして、それらのピクセルの平均座標値を求めて、赤い正方形を動かすことにします。
光や明るさの状況に合わせて許容値を調整できるプログラムにしておきます。
左右の矢印キーで色の許容値(変数:tolerance)を調節できるようにします(「←」:-1、「→」:+1)。

「c」キーを押せば、カメラセッティング画面に切り替わります(手動露出や手動コントラストなどに切り替えた方が認識しやすくなります)。

[プログラムを表示]



「Pongをプレイ」
次に、応用として「Pong」のパドルをモーショントラッキングで動かすサンプルをつくってみます。
動作によって変化があったピクセルの位置が画面内の左側あるいは右側を判別し、左右のパドルを個別に動かせるようにします。画面の端から50ピクセル幅のエリアで動作検知します(画面中央付近では反応しません)。


(モーショントラッキングで「Pong」をプレイする)

プレイしやすいように、カメラ映像は左右反転(鏡像)しています。
左右矢印キーで許容値を調整します(画面には許容値は表示されません)。
画面上部に点数を表示。
「c」キーでカメラセッティング。
「スペース」キーで点数をリセット。

[プログラムを表示]


関連:
Webカメラ:
Processing Video (Webカメラ)」--Webカメラの使い方/映像にフィルタをかけて表示。
Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ」--Webカメラ映像をマトリクスLEDに映す。
Processing Webカメラを光センサとして使う」--点光源で画面内に線を描く。
Processing Webカメラ/定点記録画像」--Webカメラ映像を0.5秒おきに画像保存(JPEG)する。
Processing Webカメラ/カラートラッキング」--Webカメラを使い、色を手がかりに物体を追いかける。

ロジクールストア(ウェブカメラカテゴリ)

11/26/2008

Processing Webカメラ/カラートラッキング

今回はProcessingとWebカメラ(USBカメラ)を使い、色を手がかりとして画面内で動く物体の座標値を取得してみます。例えば、カメラに向かって動かした赤いボールの座標値を検出し、XY座標をArduinoへシリアル通信すれば、ボールの動きに応じてサーボなどを動かすことができます。
最初に物体の色を記憶させ、その色に近いピクセルを画面内から抜き出します。抜き出されたピクセルのXY座標値を調べ、中点や平均値を使って最終的なXY座標を導き出します。必ずしも単一の色面を背景にする必要はないのですが、色を手がかりとするので、対象とする物体と背景の色の差がある方が検出しやすくなります。

尚、Webカメラを使った画像認識や動体検知などのプログラムとしてFile>Examples>Libraries>Video(Capture)の中に「BrightnessTracking」や「FrameDifferencing」などのサンプルがあります。また、ライブラリとしては「JMyron」があります(「JMyron」のサンプルでは「Myron_CameraAsMouse」があります)。

Webカメラ(USBカメラ)を使用するには、ProcessingのVideoライブラリをインポートします。Webカメラの基本的な使い方は「Processing Video (Webカメラ)」や色抽出する方法として「Processing Webカメラを光センサとして使う」を参照して下さい。

*Windowsの場合、そのままの設定ではこのVideoライブラリを使用することができません。WinVDIG 1.0.1をインストールする必要があります。


「Processing上の画面」
(手に握った物体の動きに合わせて赤い円が動く)


今回の設定として:
・キャプチャする映像のサイズ(幅:w、高さ:h)を320×240(4:3)にします。
 (処理速度が遅くなる場合は160×120などの小さいサイズに変更して下さい。)
・最初に、画面内の対象となる物体をマウスでクリックし、そのピクセルの色を記憶しておきます。
 (背景とはできる限り異なる色の物体を選ぶ方が認識しやすくなります。)
・物体の動きに合わせて、画面上の図形(赤い円)が動くプログラムにします。

プログラムの手順としては:
・video.pixels[]で、カメラ映像内の各ピクセル(320×240=76800ピクセル)を全て読み込みます。
・対象となる物体の色(特定の1ピクセル分の色)をpixels[]で取り出します。
・各ピクセルをred()green()blue()でRGBに分解します。
・各ピクセルの色と物体の色を各RGB色ごとに比較します。
・比較した各RGB色が設定した許容値(tolerance)以内であるかを判別します。
・許容値以内のピクセルがある場合、そのピクセルの座標値を調べます。
・選択された複数のピクセルの座標を統合して、最終的にXY座標を導き出します。
・導かれた座標を図形(赤い円)の座標に代入し、物体に合わせて図形(赤い円)が動くようにします。


「選択したピクセルの色をRGBに分解し判別する」:
ひとつのピクセルであるpixels[i]には、color(R,G,B)の3つの値が含まれています(アルファ値/透明度も含めれば4つになりますが、今回はRGB値だけを扱います)。各RGB色に分解するには、red(pixels[i])、green(pixels[i])、blue(pixels[i])というようにred()、green()、blue()を用いてpixels[i]を括ります。得られる値はそれぞれ0.0~255.0の小数値になります。色を特定化しても光の反射などによって多少色が変化するので、特定化する色にある程度の許容値を与えておきます。例えば、赤の値が80の場合、許容値を10にすることで70~90の値であれば同等の色と見なすことにします。許容値が小さすぎれば、色が限定されすぎるので取りこぼしがでてきます。逆に許容値が大きすぎれば、他の色を混同してしまうので、状況に応じて調整できるようにプログラムすることにします。


「pixels[i]をXY座標に変換する方法」:
画面幅をw=320、高さをh=240とします。横一列には320個のピクセルが並んでおり、さらに320個のピクセルが240行並んでいます。つまり一つの画面内には、合計で76800個のピクセルがあります。
pixels[i]のiには、画面左上の0番目のピクセルから画面右下の76799番目のピクセルまでの連続した数値が入ります。例えば、画面上の(120,40)というXY座標は、画面幅をwとした場合、120+40*w=12920なので12920番目のピクセルであり、pixels[12920]になります。逆に、この12920番目のピクセルを画面上のX座標とY座標に変換するには、x=i%w、y=i/w(つまり、x=12920%320、y=12920/320)となります。「%」は割り算の余りを求める式で、「/」は割り算ですが整数(int)で割っているので小数点以下は切り捨てられます(四捨五入なし)。
マウスの座標値(mouseX,mouseY)であれば、pixels[mouseX+mouseY*w]になります。

上記の方法で選ばれたピクセル(物体の色のピクセル)は複数個あるので、それらのピクセルを座標値に置き換えるには幾つかの方法があります。
ひとつは:
画面内において最も右端にあるピクセルのX座標と左端にあるピクセルのX座標、ならびに上端にあるピクセルのY座標と下端にあるピクセルのY座標を調べ、右端と左端の中点をX座標、上端と下端の中点をY座標とみなす方法です。弱点としては、近似色がノイズとして画面上にある場合、そのピクセルも拾ってしまうことです。ノイズを除去するプログラムや予め画面全体にぼかしをかけることである程度回避できます。
もうひとつは:
選択したピクセル(物体の色のピクセル)が多く分布している箇所を調べ、ピクセルの分布数と位置から平均値を割り出す方法です。この場合、多少のノイズがあっても大きなずれは発生しなくなります。
その他の方法も考えられますが、今回は上記二つの方法で実験してみたいと思います。

「操作手順」:
プログラムが開始したら、画面上で対象となる物体をクリックして物体の色を記憶させます。画面左上に、10ピクセル角の矩形でその色が表示されます。直径20ピクセルの赤い円が、物体の移動に合わせて動きます(物体を追跡します)。
左右の矢印キーで色の許容値(変数:tolerance)を調節できるようにします(「←」:-1、「→」:+1)。
変化する数値をPFontを用いて表示するので、Tools>Create Font...をクリックし「Monaco-10.vlw」を取り込んでおいて下さい(「Processing 文字と画像」を参照)。
また、「c」キーを押せば、カメラセッティング画面に切り替わります(手動露出や手動コントラストなどに切り替えた方が認識しやすくなります)。
画面上に許容値を含めた物体の色がある場合は、「detected」という文字が表示されます。もし、近似色がない場合は「none」が表示され、赤い円は前回の位置に留まります。再度近似色が画面内に現れれば、赤い円はその位置に移動します。


「左右端、上下端の中点を座標値にするプログラム」:

 [プログラムを表示]


*プログラムを開始する前にTools>Create Font...をクリックし「Monaco-10.vlw」を取り込んでおいて下さい(スケッチフォルダの中のdataフォルダ内にフォントが保存されます)。
複数あるピクセルのうち左端、右端、上端、下端のピクセルを抜き出すために、最小値と最大値を求めるためのmin()max()を用いました。各ピクセルの座標値を比較し、X座標においては最小座標値を左端座標値とし、最大座標値を右端座標値として扱います。Y座標に対しても同様に導き出します。そして、それらの中点を最終的なXY座標値とします。



「分布するピクセルから割り出す方法」:
次は、物体の近似色のピクセルの分布から平均値を求めて座標値を割り出す方法についてです。
先ほどの方法と同様にfor()で全てのピクセルの色を識別し、その中から物体の近似色のピクセルを選びます。その際に近似色のピクセルの個数と、そのピクセルのXY座標値をそれぞれ加算しておきます。最終的に加算されたそれぞれの値を近似色のピクセル数で割って平均値を求めます。例えば、X座標値100に10個、101に12個、102に8個あるときは、(100*10+101*12+102*8)/(10+12+8)=100.9333となります。Y座標についても同様に求めておきます。

以下のプログラムでは、カメラからの映像を左右反転の鏡像として表示することにします(カメラに向かって、右に物体を動かせば、画面上でも右に動くようにします)。
「v」キーを押すことで、カメラからの映像を表示/非表示切り替え可能にします。
円の動きを滑らかにするために、移動量にフィルタをかけることにしました。
物体検知用のフラグがtrueの場合、許容値toleranceは自動的に下がり、falseの場合は自動的に上がるようにしました(変化の範囲は2~25に設定してあります)。設定した最大許容値:25以内の近似色が画面内にある場合は反応してしまいます(フラグがtrueになる)。不自然な反応をとる場合、最大許容値を下げるか、前回のプログラムのように手動で調整する内容に変更してみてください。
赤文字部分が、前回と異なる部分です。
前回同様、プログラムを開始する前に、使用するフォントを取り込んでおいて下さい(「Processing 文字と画像」を参照)。

「分布するピクセルから割り出すプログラム」:

 [プログラムを表示]


*プログラムを開始する前にTools>Create Font...をクリックし「Monaco-10.vlw」を取り込んでおいて下さい(「Processing 文字と画像」を参照)。
「filterX+=(x-filterX)*0.3;」の「0.3」は円の動きをゆっくり滑らかに(鈍く)するための係数です。1.0に近づくほどフィルタの効果はなくなり、0に近づくほど鈍く動くので適度に調整して下さい。
左右反転(鏡像)しているために、円のX座標値はそのままの値ではなく「w-filterX」になっています。

「ビット演算による色変換」:
color(R,G,B,A)は、A:アルファ値(透明度)、R:赤、G:緑、B:青の4種類の8ビット(合計32ビット)の値が含まれています。32ビットの内訳(2進数の場合)は

AAAAAAAARRRRRRRRGGGGGGGGBBBBBBBB

になります。32あるそれぞれの桁には0か1が入ります。
透明度が100%(不透明)の緑であれば、

11111111000000001111111100000000

になります。16進数であれば「0xFF00FF00」や「#00FF00」になります。10進数なら「255,0,255,0」です。
上記プログラムでは、ピクセルの赤の値を調べるためにpixels[i]red()で括って

red(pixels[i])

にしましたが、

(pixels[i] >> 16) & 0xFF

というビット演算を使っても求められます。32ビットを16桁右にシフト「>>」し、下位8桁(0xFF)だけを「&」を使って取り出す(ビットマスク)という方法になります。
結果的にはこの方法の方が処理速度が上がるようです。
緑と青については、

(pixels[i] >> 8) & 0xFF //緑:8ビット右にシフトし下位8桁だけを取り出す
pixels[i] & 0xFF //青:下位8桁だけを取り出す

になります。
もし、処理速度が不安定な場合は、上記のようなビット演算を用いるか、画面サイズを小さくするか、もともとのフレームレートを下げるかなどの工夫や調整を行ってみてください。


ドライバなしですぐにコンピュータに接続可能(UVC対応)なWebカメラとして以下のようなものがあります。
Macintosh/Windows兼用です。
      

関連:
Processing Video (Webカメラ)」--Webカメラの使い方/映像にフィルタをかけて表示。
Arduino+Processing マトリクスLED+Webカメラ」--Webカメラ映像をマトリクスLEDに映す。
Processing Webカメラを光センサとして使う」--点光源で画面内に線を描く。
Processing Webカメラ/定点記録画像」--Webカメラ映像を0.5秒おきに画像保存(JPEG)する。
Processing Webカメラ/モーショントラッキング」--Webカメラを使って動体検知する。

11/15/2008

Arduino デジタルカラーセンサ S9706

今回は秋月電子で購入したデジタルカラーセンサS9706の実験をします。S9706は、RGB3色の同時測光が可能であり、9×9素子(高感度)と3×3素子(低感度)の感度設定が2段階あり、感度設定用の端子(Range端子)をHIGHまたはLOWで切り替えて設定できます。検出結果は12ビットの値でシリアル出力されます。S9706は表面実装用の小さな部品(1.27mmピッチ)なので、DIP変換基板などにハンダ付けして使用したほうが実験しやすくなります。

S9706には、

・Range端子(感度設定)
・Gate端子(測光時間の設定)
・CK端子(クロックパルス)
・Dout端子(出力)
・Vdd端子(5V電源)
・Gnd端子(グランド)

の6端子あります。
それぞれを以下のように接続します。尚、測光時間を調節できるように可変抵抗器も接続することにします。



データシートの動作手順によれば、以下のように説明されています。
(1)Gate端子とCK端子をLowにします。
(2)Range端子で、所望の感度を選択します(今回は、可変抵抗器で調節可能にしておきます)。
(3)Gate端子をLow→Highにして光量の積算を開始します。
(4)所望の積算時間の後にGate端子をHigh→Lowにして光量の積算を終了します。
(5)測定データは、CK端子に36のCKパルスを入れることで、Dout端子から出力されます。

Dout端子からの12ビットのシリアル出力を読み込むためには、CK端子へ12回のパルスを3回送る必要があります。最初の12パルスによって赤、次の12パルスによって緑、そして最後の12パルスによって青が出力されます。この部分の手続きは、shiftIn()というファンクション(名前は任意)を用意することにします。付属のデータシートのタイミングチャートに従ってプログラムしていくことにします。
最終的に得られたRGB三色の値(12ビット:0~4095)をシリアル通信でProcessingへ送信し、Processingの画面上で色表示することにします。

「Arduinoのプログラム」:

 [プログラムを表示]


アナログ入力に接続された可変抵抗器で、測光時間を1ミリ秒から1024ミリ秒まで可変的に設定可能になります。測光時間が短ければ全体的に暗い色として認識されるので適宜調節してください(白色LEDを取り付けて反射光を使って読み取らせることもできると思います)。
12ビットの値を読み込む処理をするint shiftIn(){...}では、一色につき12回CK端子へパルス(HIGH:1μsec+LOW:1μsec)を送ります。12回分のパルスをfor文で繰り返し処理させています。for(){...}の中では、digitalWrite(CK,HIGH)で1回HIGHを送ったあと1マイクロ秒待機すると、Dout端子から1ビット分の出力があるので、digitalRead(DOUT)でHIGHかLOWかを読み込みます。そしてdigitalWrite(CK,LOW)によって、CK端子をLOWに戻しておきます。
読み込み値を、
000000000000~111111111111(十進数の0~4095)
までの二進数で処理するため、digitalRead(DOUT)がHIGHの場合は12ビット中のその桁が1になります。S9706では、右の桁から出力されます。つまり、for(){...}では、最初に処理される桁は右側の一桁であり、最後に処理される桁は左側の一桁(12桁目)になります。



Processingの方では4つの矩形を用意し、RGBの三色それぞれの色面とRGBを合成した色面として表示します。Arduinoとのシリアル通信は文字列で行います(複数の文字列のシリアル通信は「Arduino-Processing シリアル通信5」を参照してください)。Processing側でクリックしたらシリアル通信を開始することにします。


Processing上の画面:左から赤、緑、青、3色合成

「Processingのプログラム」:

 [プログラムを表示]


Arduinoからは0~4095の範囲で値が送られてくるので、fill(r,g,b)の各値に代入するため、map()を使って0~255までの値(さらにint()で括って整数に変換)に変換しています。

11/08/2008

Processing ドラッグした図形の動きを記録/保存/再生する

Processing画面上の図形をマウスでドラッグし、その動きを記録する方法、記録した内容をテキストデータとして外部に保存する方法、さらにそのテキストデータを読み取って動きを再生させるサンプルです。

まずは、ドラッグする図形を円とした場合のプログラムから始めます。今回はmouseDragged()は使わず、startDragというフラグを用意し、mousePressed()でドラッグ開始(startDrag=true)、mouseReleased()でドラッグ終了(startDrag=false)とみなす方法を用います。
円の中心座標から少しずれた位置にマウスを合わせてそのままドラッグできるように、円の中心座標とマウス座標の差分を計算しておき、その差分を足した値を最終的に円の座標に反映されるようにします。
また、dist()を使って円の中心座標からマウス座標までの距離を計算し、その距離が円の半径以内であれば円の上にマウスがあることとみなしてドラッグ可能にします。dist()は、dist(x1,y1,x2,y2)のように(x1,y1)と(x2,y2)の二点間の距離を計算します。


「円をドラッグする」:

 [プログラムを表示]



「円をドラッグ+記録機能」:
上記プログラムに、ドラッグした円の動き(連続する座標値)を記録する機能を付け加えます(以下のプログラム)。「r」キーを押すことで記録開始にします。再度「r」キーを押すと記録停止するようにし、記録中は円の塗色を赤に変化させます。プログラム的には、recordStartというフラグを用意し、記録開始/停止を判別できるようにします。xPosとyPosという座標を記録するための配列を用意しておき、記録中はそれらの配列に座標値を付け加えていきます。
赤文字の部分が付け足したプログラムです。

 [プログラムを表示]


xPos={}というように空の配列をはじめに用意しておき、append()を使って変化する座標値を配列xPosに付け加えていきます。よって、配列xPosに含まれる要素は、記録されるごとに増えていきます。xPos.lengthを用いれば、記録された配列内の座標の個数を調べることができます。
記録停止しているときに「r」キーが押されればstartRecord=trueにし、逆に記録停止しているときに押されれば、startRecord=falseに切り替えられるように、フラグstartRecordを使い分けます。


「円をドラッグ+記録機能+保存機能」:
さらに以下では、記録された内容をテキストファイルとして外部保存する機能と記録した座標値を消去する機能を付け足します(赤い文字部分)。「r」キーで記録、「s」キーでファイル保存、「c」キーで記録内容を消去することにします。

 [プログラムを表示]


上記プログラムでは、printWriterを使って外部ファイルとして座標値データを保存しています。「s」キーを押すとselectOutput()によってダイアローグ画面が現れるので、保存名と保存先を指定します。「positions.txt」のように、「.txt」の拡張子をつけて任意の場所(デスクトップなど)に保存します。再度上書き保存する場合は、ダイアローグ画面上で、同じファイルを選択し保存ボタンを押します(上書き保存の確認メッセージが現れます)。


「円をドラッグ+記録機能+保存機能+再生機能」:
次に、記録された内容や保存された内容のデータを読み取り、そのデータに基づいて動きを再生するプログラムをします。再生中は円の塗色が緑に変化し、再生終了すれば黒に戻ります。
まず、「r」キーを押して記録開始し、マウスで円をドラッグします(ドラッグ記録中)。
次に再度「r」キーを押して記録を停止します。
記録された内容を再生するために、「p」キーを押します。動きが再生されている間は円が緑色になります。
「s」キーを押すことで、記録内容を外部ファイルとしてデスクトップなどの任意の場所にファイル名(拡張子「.txt」)をつけて保存します。
「s」キーで保存されたファイルを読み込むには、「l」(小文字のエル)キーを押してファイル選択画面の中でファイル選択します。読み込んだファイルのデータは配列xPosとyPosに記憶されます。「p」キーを押せば、読み込んだ記録を再生します。
「c」キーによって、配列内のデータを空にしないかぎり、「r」キーによる記録した座標値は追加されていきます。

「各キーの機能割当」:
r:記録開始(record)/記録停止
c:記録消去(clear)
s:保存(save)
l:ファイル読み込み(load)
p:再生(play)

赤文字部分がさらに追加した再生機能の内容です。

 [プログラムを表示]


「p」キーを押すことで、再生用フラグstartPlayがtrueになり、ループ内で再生用の処理が行われます。変数countを用意しループするごとにcountを+1ずつ増加させ、配列内の座標データをひとつずつ円の座標に代入していきます。配列内のデータ数をxPos.lengthで調べ、最後のデータまで読み込んだら再生用フラグstartPlayをfalseにし再生停止させます。
「l」キーを押し、selectInput()によってファイル選択画面が現れ、保存したファイルを選択します。選択したファイル内のデータをloadStrings()によって、「X座標値+コンマ+Y座標値」という一行ずつの文字列をsplit()でコンマ記号を境目として二つのデータに分けて、同時にそれら文字列をint()で整数化し、append()によって座標用の配列xPosとyPosに追加していきます(代入する前にxPosとyPosを空の配列にしておきます)。

誤作動が起こらないように、再生中はキー入力を禁止したり、読み込まれるファイルが相応しくない場合の例外処理などが実際には必要になりますが、今回のプログラムでは省略しています。

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11/02/2008

Processing サウンド/Sonia JSynプラグイン

Processingのサウンドライブラリの「Sonia」を、MacOSX(Intel)で使用する場合、新たにJSynプラグインをインストールする必要があります。現ライブラリフォルダにはMacOSX(PowerPC版)のJSyncプラグインしか含まれていないようです。
ここをクリックすると、インストール画面に移動します。移動先のページ上の「Click Here to Install JSyn Plugin」のボタンを押して新しいバージョンのJSyncプラグインをインストールしてください。

関連:
Processing サウンド4/スクラッチ」--Soniaライブラリを使って曲をスクラッチ演奏する
Processing サウンド3/テンポ」--Soniaライブラリで音源再生のテンポ変換をする
Processing サウンド2/逆再生」--Soniaライブラリで逆再生の音源をつくる
Processing サウンド1/Sonia」--Soniaライブラリで音源の再生/停止/ポーズする

 iTunes Music Store(Japan)

11/01/2008

Arduino Ethernet Shield

今回は、Arduino Ethernet Shieldスイッチサイエンスストロベリーリナックスにて販売)を使って、Arduinoをサーバとして機能させ、Webブラウザ(IE、Safari、FireFoxなど)から閲覧可能なページの表示実験を行いたいと思います。
そのために、Arduino開発環境の最新版「Arduino 0012」に含まれている「Ethernetライブラリ」を使います。
*Arduino MegaとEthernet Shieldを重ねて使う場合の説明はこちら


(Arduino Ethernet Shield)


Arduinoのサイトによれば、デジタルI/Oピンの11、12、13番ピンはSPI通信に使われているようなので、それらのピンにはセンサなどを接続しないことにします。


今回は、Arduino 0012に含まれている「Web Server」というサンプル(File>Sketchbook>Examples>Library-Ethernet>Web Server)を参考にブラウザで閲覧可能なWebベージを表示させます。元々のサンプルでは、アナログ入力値をWebページに表示させていますが、ブラウザのタイトルバーの表示文字、リンクさせた画像の表示など多少変更した内容にしてみます。
基本的な入力情報として、

・MACアドレス
・サーバのIPアドレス
・ポート番号

が必要となります。尚、ローカルネットワーク内から閲覧できる設定にします。

Arduinoのプログラム(サーバ):

//イーサネットライブラリを取り入れる
#include <Ethernet.h>

//MAC ID(各シールドに記載)
byte mac[] = { 0x00, 0x50, 0xC2, 0x97, 0x20, 0x11 };
//サーバ用IPアドレスの設定
byte ip[] = { 192, 168, 3, 100 };
//ポート設定(80:HTTPプロトコル)
Server server(80);

void setup(){
//イーサネット通信開始
Ethernet.begin(mac, ip);
//サーバ開始
server.begin();
}

void loop(){
//クライアントからのデータ受信
Client client = server.available();
//クライアントからの受信がある場合
if (client) {
//ブラウザからのHTTPリクエストの空白行の有無のフラグ
boolean current_line_is_blank = true;

//クライアントとの接続中の処理
while (client.connected()) {
//クライアントから受信データがあるとき
if (client.available()) {
//HTTPリクエスト(受信データ)を一つずつ読み込む
char c = client.read();
//HTTPリクエストにラインフィード(改行)があり、
//現在空白行である場合
if (c == '\n' && current_line_is_blank) {
//HTTPレスポンス(返信)
server.println("HTTP/1.1 200 OK");//リクエスト成功
server.println("Content-Type: text/html");//HTML文書形式
server.println();//空白行を入れる

//タイトルバー表示
server.println("<title>KOUSAKU WEB SITE</title>");
server.print("ANALOG INPUT: ");//文字表示
server.print(analogRead(0));//アナログ入力値
server.println("<br/>");//改行
//リンク画像表示
server.println("<img src=\"http://2.bp.blogspot.com/_7uyXRm_coS4/SQeoW-PJB2I/AAAAAAAAAbA/0Go85aRfLDY/s400/ethernet.png\">");
server.println("<br/>");//改行
//このブログへのリンク
server.println("<a href=\"http://kousaku-kousaku.blogspot.com\">GO TO: KOUSAKU BLOG PAGE<a>");
break;
}
if (c == '\n') {//読み込んだ文字がラインフィードの場合
//現在の行を空白行とみなす
current_line_is_blank = true;
} else if (c != '\r') {//読み込んだ文字がキャリッジリターン以外の場合
//現在の行を空白行としない
current_line_is_blank = false;
}
}
}
delay(1);
client.stop();
}
}


Arduino基板のアナログ入力0番端子に可変抵抗器をひとつ接続し、その読み取り値もページに表示されます。Arduinoのプログラム上では、MACアドレス、IPアドレス、ポート番号をそれぞれ設定しておき(説明以下)、クライアントのブラウザからの「HTTPリクエスト」(説明以下)を受け、「HTTPリクエスト」内の空白行を確認したら、「HTTPレスポンス」(説明以下)を返します。そのとき同時にHTML形式のページ表示内容データも送信されます。送信されたら、client.stop()で、クライアントとの接続を一旦停止します。再度、クライアントから「HTTPリクエスト」があれば、同様に処理されます。

「MACアドレス」:
MACアドレスは、Ethernet Shield固有のアドレスであり(ハードウェアごとに異なる)、スイッチサイエンスから購入したものであれば、Ethernet Shield裏面に貼られたシールに記載されている「00-50-C2-97-20-11」のような16進数の6つの数値です。これらの数値を16進数表記であたまに「0x」を付け加え記入しておきます。
もし、MACアドレスが不明の場合は、MacOSXなら「アプリケーション>ユーティリティ」内にある「ターミナル」を起動し、「ping -c 3 192.168.3.100」(IPアドレスは設定したものを入力してください)というように入力しリターンキーを押してください。その後、「arp -a」を入力しリターンキーを押すと、入力したIPアドレスの右横にMACアドレスが表示されます。
Windowsの場合、アクセサリ内の「コマンドプロンプト」を起動して、「ping 192.168.3.100」(「ping」の後に半角スペースを入れ、設定したEthernet ShieldのIPアドレスを入力)を入力しリターンキーを押すと、返答として「reply from...」などと数行表示されます。その後、すぐに「arp -a」を入力しリターンキーを押せば、Ethernet ShieldのIPアドレスの右横にMACアドレス(Physical Address)が表示されるはずです。

「IPアドレス」:
IPアドレスを設定するには、Ethernet Shieldに接続するイーサネットケーブルをコンピュータに接続し、まずイーサネット経由でのコンピュータのIPアドレスを調べてみます。IPアドレスが「192.168.3.xxx」であれば、最後の桁に任意の数値(他のIPアドレスと重ならないような数値)を入力すれば、大丈夫なはずです(今回の場合は「100」にしました)。同時に、ルータ(gateway)のIPアドレスも調べておくといいでしょう。この場合「192.168.3.1」(最後の桁が「1」)になっているはずです。
「ターミナル(MacOSX)」や「コマンドプロンプト(Windows)」で、MACアドレスを調べると(前述)、ルータのIPアドレスやMACアドレスも表示されるはずです。
尚、「Processing HTTPサーバ/Webページ表示」の冒頭でも、IPアドレスの調べ方について記載しているので参照して下さい。

「ポート」:
ポートは、通常のインターネットで使用している「80」に設定されています(プロトコル:HTTP用)。例えば任意のポート「12345」に設定する場合、ブラウザ上でIPアドレスを入力する際に「http://196.168.3.100:12345」というように「:12345」をIPアドレスの後ろに付け加えます。

「HTTPリクエスト」:

通常、ブラウザからURLを入力しページを表示させる場合、「GET / HTTP/1.1」(HTTPリクエスト)というサーバへの要求内容が送信されます。「GET /index.html HTTP/1.1」にすれば、サーバ上の「index.html」を指定して表示要求することもできます。
実際のブラウザ「Fire Fox 3.0.3」からサーバへ送信されるHTTPリクエストは、以下のような内容になっていました。

GET / HTTP/1.1 (リクエスト行)
Host: 192.168.3.100:12345 (メッセージヘッダ:以下の空白行手前まで)
User-Agent: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X 10.4; ja-JP-mac; rv:1.9.0.3) Gecko/2008092414 Firefox/3.0.3
Accept: text/html,application/xhtml+xml,application/xml;q=0.9,*/*;q=0.8
Accept-Language: ja,en-us;q=0.7,en;q=0.3
Accept-Encoding: gzip,deflate
Accept-Charset: Shift_JIS,utf-8;q=0.7,*;q=0.7
Keep-Alive: 300
Connection: keep-alive
Cache-Control: max-age=0
(空白行)
(メッセージボディ:今回は特に何も送るデータは含まれていない)

「リクエスト行」では、サーバへの要求内容が書かれています。
「メッセージヘッダ」では、サポートされるデータ形式や言語などの様々な情報が記載されています。
「空白行」を挿入することで、要求内容の終わり部分を知らせます。
「メッセージボディ」は、サーバに入力情報などを送る際に使われます。
各行末には「\r\n」(CR+LFの改行コード)がついていました。


「HTTPレスポンス」:

サーバはブラウザからのHTTPリクエストを受け取って、「HTTP/1.1 200 OK」という受信確認した返事を返してきます。「200」はHTTPステータスコードと呼ばれ、「Not Found」(ページが見当たらない)の場合は「404」を返します。
「content-type:text/html」は、内容がHTML文書であるという形式について返答しています。
その後で、println()で空白行を送信します(CR+LF/キャリッジリターン+ラインフィードを送信)。
次に、HTMLなどのコンテンツを送ります。
つまり、以下のような内容になります。

HTTP/1.1 200 OK    (ステータス行)
content-type:text/html (メッセージヘッダー)
            (空白行:CR+LF)
<html>         (メッセージボディ)
<head>...</head>
<body>...</body>
</html>

コンテンツはHTML形式で、println()の括弧内に記述します。基本的に<>(タグ)で囲い、ブラウザのタイトルバーを表示させるために「<title>KOUSAKU WEB SITE</title>」としています。ひとつ問題になることは、println()の括弧内に「"..."」ダブルクオーテーションマークで文字列をくくらなければならないのですが、画像リンクやURLリンク先を記入する場合に「"」を文字列として扱いたい時、そのまま入力するとエラーになってしまうので、「"」を「\"」に置き換えて入力します(エスケープシーケンス)。そのため、「println("<img src="リンク先URL">")」(二重に「"」で括られてしまう)を「println("<img src=\"リンク先URL\">")」という表記にします。<br/>は、ブラウザ表示される際の改行です。

「ブラウザ上での閲覧」:
ポートを「80」に設定している場合、「http://192.168.3.100」(設定したIPアドレス)を入力しリターンキーを押せば、Arduino Ethernet Shieldからデータが送られ、ブラウザにコンテンツが表示されるはずです。
ポートを「12345」などの任意の番号にしている場合、「http://192.168.3.100:12345」というように、アドレスの最後に「:12345」(コロンとポート番号)をつけてアクセスして下さい。

「ローカルネットワーク外からのアクセス」:
外部からインターネットによってアクセスする場合は、グローバルIPアドレス、ルータ、ポートマッピングなどの設定が必要になります(「Processing-Arduino ネットワーク制御」の後半に、ポートマッピングなどの設定方法が書いてあるので参照してください)。
尚、LAN内の別のコンピュータからグローバルIPアドレスを使ってアクセスはできないので、実際にLAN外部からアクセスして見てください。

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Processing HTTPサーバ/Webページ表示

今回は、ProcessingのNetworkライブラリを利用して、ウェブブラウザで閲覧可能なウェブサイトのサーバとして機能させます。
サーバとして、IPアドレスならびにポート番号をあらかじめ確認/設定しておきます。

LAN内のローカルIPアドレスの場合:
コンピュータのIPアドレスを調べるには、MacOSXであれば、「システム環境設定>ネットワーク」を開き、AirMacを使用している場合は「AirMac」を選択、ケーブル接続している場合は「内蔵Ethernet」を選択し、「TCP/IP」タグを選択すると2段目あたりに「IPアドレス:10.0.1.2」などと表示されています。Windowsの場合は、コマンドプロンプトを開いて、「ipconfig」と打ってリターンすれば、幾つかの情報が現れ「IP Address....10.0.1.2」などと表示されるはずです。

グローバルIPアドレスを調べる場合:
以下のようなサイトで調べることができます。
http://dog.tele.jp/lookup.php
「あなたのパソコンのグローバルIPアドレスは」と書かれている場所に表示されます。

尚、ローカルネットワークの外からアクセス可能にするためには、ルータ上でのポートマッピング(ポート転送)などの設定が必要になります。設定については、「Processing-Arduino ネットワーク制御」の後半に説明があるので参照してください。

参照:YahooBBのモデムのポート転送設定方法


Processingのプログラム:

//ライブラリのインポート
import processing.net.*;
//サーバのインスタンス
Server server;
//カウンタ用変数
int val = 0;

void setup() {
size(200, 200);
//サーバの設定(ポート:12345)
server = new Server(this, 12345);
}

void draw() {
//クライアントからの受信確認
Client client = server.available();

//クライアントがいる場合
if (client!=null) {
//クライアントIPアドレス出力
println("Client IP Address : "+client.ip());
//クライアントからのデータがあるとき
if(client.available()>0){
//データ読み込み(HTTPリクエスト読み込み)
String clientData=client.readString();

//データを改行コードをもとに区切り、
//改行コードを取り除いてから配列に代入していく
String[] httpRequest=trim(split(clientData,'\n'));

//受信データの最初の内容が「GET / HTTP/1.1」の場合
if(httpRequest[0].equals("GET / HTTP/1.1")){
//以下の内容をクライアントへ返信する(HTTPレスポンス)
client.write("HTTP/1.1 200 OK\n");//接続成立
client.write("Content-Type: text/html\n");//HTML文書形式
client.write("\n");//空白行

//以下HTML文書表示内容
client.write("<title>KOUSAKU SERVER</title>");//タイトルバー表示

client.write("THIS IS KOUSAKU WEB SITE");//表示テキスト
client.write("<br/>");//改行

client.write("YOUR IP ADDRESS: "+client.ip());//IPアドレス表示
client.write("<br/>");//改行

//リンク画像表示(インターネット上のリンク先)
client.write("<img src=\"http://3.bp.blogspot.com/_7uyXRm_coS4/SPRtCNVY1gI/AAAAAAAAATk/UR4Tl5ytviA/s400/network.png\">");
client.write("<br/>");//改行

//リンクページへ移動する
client.write("<a href=\"http://kousaku-kousaku.blogspot.com\">GO TO: KOUSAKU BLOG PAGE<a>");
client.write("<br/>");//改行

//カウンタ機能
val++;
client.write("COUNTER: "+val);//カウンタ表示
client.write("\n\n");//空白行
}
client.stop();//クライアントとの接続を停止
}
}
}


上記のサーバ用のプログラムを起動し、クライアント用コンピュータ上でブラウザ(IE、Safari、FireFoxなど)で指定したIPアドレスとポート番号を入力してアクセスしてください。
例えば、「192.168.3.3」がサーバのIPアドレスであれば、「http://192.168.3.3:12345」をブラウザ上で入力して下さい。

HTTPリクエスト、HTTPレスポンスについては、「Arduino Ethernet Shield」を参照してください。



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10/25/2008

Processing-Arduino ネットワーク制御

今回は、ProcessingのNetworkライブラリを使って、ネットワーク越しに複数のクライアントコンピュータから、サーバコンピュータに接続されたArduinoのサーボとLEDを操作することにします。ネットワーク上では、情報を提供する側となるサーバコンピュータに複数のクライアントコンピュータが接続されているような状態になります。



まず、上図のようにローカルネットワーク内での通信を行ってみます(後半にローカルネットワーク外からの通信サンプルを記載しておきました)。

ひとつのクライアントからサーバへ信号が送られると、サーボの角度やLEDの点灯状態が変化しますが、サーバはクライアントからの信号を受け取るだけではなく、現在のサーボの角度やLEDの状態(オン/オフ)についての情報も各クライアントへ送り返します。そうすることで、各クライアントは現在のサーボやLEDの状態を把握しながら制御することができます。
サーバコンピュータとクライアントコンピュータはインターネット越しに通信され、サーバコンピュータとArduinoはシリアル通信されます。


(Processingの画面:画面上半分がサーボ用スライダ、下半分がLED用ボタン)

Processingの画面には、上半分がサーボ用のスライダ、下半分にLED用のボタンを配置することにします。スライダは0~255の値を送信し、ボタンは押すとオン(緑)の状態になり、もう一度押すと白(オフ)に戻ります。あるクライアントがボタンを押せば、サーバとその他のクライアントのボタンの色も同時に変わります。サーバからのコントロールも可能です。

Arduinoでは、サーボの値とLEDの値をサーバコンピュータからシリアル通信を通してデータ受信します。以下のプログラムでは、サーボは3番ピンと接続しPWMで制御することにします(サーボ制御の方法については、「Arduino サーボ制御」を参照して下さい)。LEDは13番ピンに接続しデジタル出力でオン/オフ制御することにします。


Arduinoのプログラム:

//サーボ用変数を用意
int servoVal;
//LED用変数を用意
int ledVal;

void setup(){
//シリアル通信開始
Serial.begin(9600);
//13番ピンをデジタル出力に設定
pinMode(13,OUTPUT);
}

void loop(){
//データが二個きたら(1個より多ければ)
if(Serial.available()>1){
//サーボの回転値として読み込む(0~255)
servoVal=Serial.read();
//LEDの点灯状態(0:OFF,1:ON)
ledVal=Serial.read();
//合図用データ送信
Serial.print('A');
}
//3番ピン(PWM):アナログ出力(サーボ)
analogWrite(3,servoVal);
//13番ピン:デジタル出力(LED)
digitalWrite(13,ledVal);

//0.02秒周期にする
delay(20);
}



「サーバのプログラム」:
サーバ側のプログラムでは、ネットワークとシリアル通信の二つのライブラリが必要となります。スライダは横方向(X座標)に動かし256段階あるので、画面サイズの横幅も256ピクセルにしてあります。ドラッグのためのプログラムは、mouseDragged()を使わず、startDrag(名前は任意)というフラグを用意し、mousePressed()でマウスを押したときにフラグがtrueになり、ドラッグが開始されたことになり、mouseReleased()でマウスが放されたときにドラッグ終了になり、同時にフラグもfalseになるようにしておきます。つまりフラグstartDragによって、ドラッグしているかどうかを判別することになります。ドラッグしていなくてもマウスボタンを押し続けている限りドラッグ中と見なされるので、その間データを送信し続けます。
あまり高速での通信ができないためフレームレートを10にしています。環境に応じてフレームレートを調整してみて下さい(サーバとクライアントのプログラム両方)。
サーバとクライアントの間では、文字列で送受信しています。文字列に含まれるデータは:

サーボの値 + コンマ + LEDの値 + 改行コード

であり、たとえば

"155,1\n"

のような連続した文字列になります。サーボの値は0~255の数値、LEDの値は0か1になり、その間をコンマで区切り(デリミタ)、最後の部分に「\n」改行コードを付け加えて送信します。文字「\n」は、アスキーコード表で十進数の「10」に相当します。受信の際には、readStringUntil(10)を使うことで、改行コード「\n」つまり「10」までをひとまとまりのデータとして読み込み、その文字列データをtrim()で改行コードを取り除き、split()でコンマをもとに配列に分解し、int()で文字列の数値を整数化し、それぞれの値に代入します(文字列を分解して数値化する方法は「Arduino-Processing シリアル通信5」でも説明してあります)。
サーバのプログラムが開始したら、「s」キーを押してArduinoとのシリアル通信を開始します。

Processing サーバのプログラム:

//ネットワークライブラリの取り込み
import processing.net.*;
//シリアル通信ライブラリの取り込み
import processing.serial.*;

//サーバのインスタンス
Server server;
//クライアントのインスタンス
Client client;
//シリアル通信のインスタンス
Serial port;

//サーボの変数
int servoVal;
//LEDの変数
int ledVal;
//ドラッグ中かどうかのフラグ
boolean startDrag=false;

void setup(){
//画面サイズ
size(256,200);
//フレームレートを遅めに設定
frameRate(10);
//サーバの設定(ポート:12345)
server = new Server(this, 12345);
//シリアルポート設定
port=new Serial(this,"/dev/tty.usbserial-A4001Kjl",9600);
//矩形描画を中央配置に設定
rectMode(CENTER);
//外形線なし
noStroke();
}

void draw() {
//クライアントからのデータ受信
client = server.available();
//クライアント受信内容が空ではないとき
if (client != null) {
//文字列データの読み込み(改行コードまで)
String input=client.readStringUntil(10);
//文字列データの改行コードを取り除く
input=trim(input);
//文字列データを整数の配列に変換
int[] data = int(split(input, ','));
//配列の最初の値をサーボ変数に代入
servoVal=data[0];
//配列の次の値をLED変数に代入
ledVal=data[1];
}

//ドラッグ中
if(startDrag){
//サーボ変数にマウスX座標値を代入(最小値:0、最大値:255)
servoVal=constrain(mouseX,0,255);
//クライアント側へ送信(サーボの値、コンマ、LEDの値、改行コード)
server.write(servoVal+","+ledVal+"\n");
}

background(0);//背景(黒)

fill(80);//スライダ溝の塗色(グレー:80)
rect(width/2,50,width,50);//スライダ溝の矩形描画
fill(255);//スライダの塗色(白)
rect(servoVal,50,10,50);//スライダの矩形描画

//LEDボタンの色切替(0:オフ,1:オン)
if(ledVal==1){ //オンの場合
fill(0,255,0);//緑にする
}else{ //オフの場合
fill(255); //白にする
}
//LED用のボタン描画
rect(width/2,150,50,50);
}

//シリアル通信処理
void serialEvent(Serial p){
//合図用データが1個来た場合(0個より多い場合)
if(port.available()>0){
//合図用データを読込んバッファを空にする
port.read();
//サーボの値とLEDの値をシリアル通信で出力
port.write(servoVal);
port.write(ledVal);
}
}

//キーを押した場合
void keyPressed(){
//「s」キーの場合
if(key=='s'){
//シリアル通信開始用データ送信
port.write(servoVal);
port.write(ledVal);
}
}

//マウスボタンを押した場合
void mousePressed(){
//LED用のボタン矩形内にマウスがある場合
if(mouseX>width/2-25 && mouseX<width/2+25 && mouseY>125 && mouseY<175){
//LED点灯切替処理
if(ledVal==0){//オフの場合
ledVal=1; //オンにする
}else{ //オンの場合
ledVal=0; //オフにする
}
//クライアント側へ送信(サーボの値、コンマ、LEDの値、改行コード)
server.write(servoVal+","+ledVal+"\n");
}
//スライダ部分の場合
if(mouseY>25 && mouseY<75){
//ドラッグのフラグをtrueにする
startDrag=true;
}
}

//マウスを放した場合
void mouseReleased(){
//ドラッグのフラグをfalseにする
startDrag=false;
}




「Processing クライアント側のプログラム」:

//ネットワークライブラリを取り込む
import processing.net.*;
//クライアントのインスタンス
Client client;

//サーボ用変数を用意
int servoVal=127;
//LED用変数を用意
int ledVal=0;
//ドラッグ中かどうかのフラグ
boolean startDrag;

void setup() {
size(256, 200);
frameRate(10);
//サーバのIPアドレス、ポートの設定
//(「10.0.1.2」の部分は適宜変更)
client = new Client(this, "10.0.1.2", 12345);
rectMode(CENTER);
noStroke();
}

void draw(){
//サーバからのデータ受信
if (client.available() > 0) {
String input = client.readStringUntil(10);
input = trim(input);
int[] data = int(split(input, ','));
print(data);
servoVal=data[0];
ledVal=data[1];
}

//ドラッグ中の処理
if(startDrag){
servoVal=constrain(mouseX,0,255);
client.write(servoVal + "," +ledVal + "\n");
}

//描画処理
background(0);
fill(20);
rect(width/2,50,width,50);
fill(255);
rect(servoVal,50,10,50);
if(ledVal==1){
fill(0,255,0);
}else{
fill(255);
}
rect(width/2,150,50,50);
}


void mousePressed(){
if(mouseX>width/2-25 && mouseX<width/2+25 && mouseY>125 && mouseY<175){
if(ledVal==0){
ledVal=1;
}else{
ledVal=0;
}
//サーバへ送信(サーボの値、コンマ、LEDの値、改行コード)
client.write(servoVal + "," +ledVal + "\n");
}

if(mouseY>25 && mouseY<75){
startDrag=true;
}
}

void mouseReleased(){
startDrag=false;
}



クライアント側のプログラムでは、setup(){...}内でサーバのIPアドレスを指定する必要があります。上のプログラムでは「10.0.1.2」になっていますが、適宜変更してください。通常ローカルネットワークであれば「127.0.1.2」や「192.168.1.2」、あるいはルーターやAirMacなどを使っていれば、「10.0.1.2」などになっているかもしれません。サーバに設定したコンピュータのIPアドレスを調べるには、MacOSXであれば、「システム環境設定>ネットワーク」を開き、AirMacを使用している場合は「AirMac」を選択、ケーブル接続している場合は「内蔵Ethernet」を選択し、「TCP/IP」タグを選択すると2段目あたりに「IPアドレス:10.0.1.2」などと表示されています。Windowsの場合は、コマンドプロンプトを開いて、「ipconfig」と打ってリターンすれば、幾つかの情報が現れ「IP Address....10.0.1.2」などと表示されるはずです。



「外部からの接続方法」:
ルータを通してインターネットに接続している場合、ローカルネットワーク外から通信するには、ルータのポートマッピングやサーバコンピュータのファイヤーウォールの解除設定する必要がでてきます。
通常、インターネットプロバイダからグローバルIPアドレスがひとつ与えられています。各自のパソコンからグローバルIPアドレスを調べるには以下のようなサイトで調べることができます。
http://dog.tele.jp/lookup.php
「あなたのパソコンのグローバルIPアドレスは」と書かれている場所に表示されるはずです。
あるいは、
http://www.ugtop.com/spill.shtml
のサイトの「現在接続している場所(現IP)」の欄に同じアドレスが表示されるはずです。
このグローバルIPアドレスをメモしておきます。


「接続例」:
以下は、ローカルネットワーク内のひとつのコンピュータをサーバに設定し、ローカルネットワーク外から通信をするための接続例です。例えば、仕事場や学校のコンピュータから、自宅にあるサーバに設定したコンピュータにアクセスする方法です。



上画像では、ADSLモデム-ルータを使用してインターネットに接続しており、さらにそのADSLモデム-ルータにAirMacをケーブルで接続しています。そして複数あるコンピュータは、AirMacの無線通信でインターネットに接続しています。
このネットワークのグローバルIPアドレスは、先ほど調べた方法により「219.196.xxx.xxx」になっています(実際のアドレスに置き換えてください)。「モデム-ルータ」によって、グローバルIPアドレスがプライベートIPアドレスに変換され、複数のプライベートIPアドレスに分けられます(「192.168.xxx.xxx」のようなアドレス)。さらに、AirMacにおいてもルータ機能があるため、さらに細かなプライベートIPアドレスに分けられます(「10.0.1.xxx」のようなアドレス)。
ここでは、二つのルータによって二段階にIPアドレスが割り振られていますが、AirMacを「ブリッジモード」に切り替えることで、以下のようにAirMacのルータ機能を使わないネットワークに変更することができます。



「ブリッジモード」:
「ブリッジモード」は、コンピュータから「AirMacユーティリティ」を開いて変更することができます(ただし、変更できる権限が必要です)。「ブリッジモード」にすることで、AirMacはIPアドレス(「10.0.1.xxx」のようなアドレス)を割り振らなくなるので、元々の「モデム-ルータ」が割り振るアドレスを使うことにします(「192.168.xxx.xxx」のようなアドレス)。ただし、このままだと「モデム-ルータ」が自動的にプライベートIPアドレスをそれぞれのコンピュータに割り振ってしまうので、使用しないコンピュータなどがあるときは、プライベートIPアドレスが入れ替わってしまうことがあります。
そのため、サーバにしたいコンピュータには固定したIPアドレスを与えます。以下のように「コンピュータC」に固定のIPアドレス「192.168.3.10」を与えて、サーバとして機能させることにします。



「固定IPアドレスにする」:
各コンピュータ上のIPアドレス設定では、「DHCPサーバを参照」や「DHCPサーバを使用」というように、ルータから自動的にIPアドレスが割り振られる設定になっていることが多いと思います。MacOSXの場合、「システム環境設定>ネットワーク」へ行き、AirMac(あるいはEthernet:現在インターネットに接続している方法を選択)を選択し、「TCP/IP」の項目内で設定できます。サーバ用に使うコンピュータにおいては、このIPアドレス設定の部分を、「手入力」に変更し、指定したIPアドレスを使うように設定し直します。
Windows XPの場合は、「コントロールパネル>ネットワーク接続」で、使用しているネットワーク接続(「ワイヤレスネットワーク接続」など)のプロパティを右クリックで開き、「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択しプロパティボタンを押し、「IPアドレスを自動的に取得する」に設定されている部分を「次のIPアドレスを使う」に切り替えて、以下の設定を入力していきます。

上図の場合は、ルータのIPアドレスが「192.168.3.1」になり、AirMacが「192.168.3.2」、以下に続く各コンピュータは「192.168.3.3」、「192.168.3.4」というように最後の数値がひとつずつ増えていきます。IPアドレスが重ならないように、固定するIPアドレスを「192.168.3.10」に設定しておきます(1~254まで可)。サブネットマスクは自動的に「255.255.255.0」になるはずです。ルータのIPアドレス(ゲートウェイ)は、「DHCPサーバを参照」の時と同じなので「192.168.3.1」を記入します。「DNS」あるいは「DNSサーバ」の項目については、先ほど調べたグローバルIPアドレスである「219.196.xxx.xxx」を記入します(グローバルIPアドレスは、実際に調べたアドレスを入れてください)。サーバ用のコンピュータの設定は以上です。


「ポートマッピング設定」:
もうひとつしなければならないことは、ポートマッピング(ポート転送/ポートフォワーディング)の設定です。回線に接続しているルータ自体の設定を変更する必要があります。通常コンピュータ上のブラウザからルータのアドレスにアクセスし操作するようになっています(各ルータのマニュアルを参照してください)。大抵の場合は、「詳細設定」のような項目に入っていると思います。
プロトコル、ポート、転送先のIPアドレス(先ほど固定したサーバ用のIPアドレス)を入力する必要があります。プロトコルは「TCP/UDP」を選択し、WAN側とLAN側のポートは同じものを入れておきますが、今回の場合Processingのコードでポートを「12345」に設定しておいたので、それを入力することにします(「12345」〜「12346」までというように範囲指定する入力にしておきます)。転送先IPアドレスは、固定した「192.168.3.10」を入力しておきます。ポートマッピングの設定は以上です。尚、ポートは、0~65535までの番号が入れられますが、0~1023までは使用目的が決められているので、あまりつかわない方がいいと思います。

ポートマッピングによって、ポート「12345」(あるいは「12346」)を通してローカルネットワーク外からグローバルIPアドレス「219.196.xxx.xxx」に送られた信号は、サーバ用コンピュータのプライベートIPアドレス「192.168.3.10」に転送されることになります。

Processingのクライアント用のプログラム内の、

client = new Client(this, "219.196.xxx.xxx", 12345);

IPアドレス部分をグローバルIPアドレス「219.196.xxx.xxx」(実際に調べたアドレスを入れてください)に書き換えればローカルネットワーク外から通信できるようになります。

参照:YahooBBのモデムのポート転送設定方法


「外部から通信できない場合」:
ファイヤーウォールによって、外部からの通信をブロックしている場合があるので、ファイヤーウォール設定を解除して通信してみてください。ただし、セキュリティ上危険になるので注意してください。

尚、同じローカルネットワーク内にある別のコンピュータからは通信できないので(例えば上図の「コンピュータA」とサーバの「コンピュータC」との通信はできない)、異なるグローバルIPアドレス(外部)から通信してください。「コンピュータA」と「コンピュータC」を通信させる場合は、前半で説明したローカルネットワーク内での通信方法を利用してください。





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